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10. 英語に対する誤解その2:スラスラ

エピソード10
 多くの人は、英語を話すとき、切れ目なくスラスラと流れるように話すのが理想だと思っています。また、速く話すことが英語らしさだと感じている人も多いです。しかし、こうした考え方を持つ人々の英語は、えてしてお経のようなモノトーンになりがちです。その結果、何を言いたいのかが判別しづらくなり、聞き取れなかった外国人が「Pardon me?」を連発します。そのたびに、表現に誤りがあったのかと心配になり、言い方を変えてしまい、ますます迷宮入りしてしまうのです。悲劇ですね。
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私は、実践英対話道場の門人たちに英語に対する五感を鍛える運動「五感体操」を毎回課しています。毎週新しい英語のニュース記事を渡し、一語一句アクセントと発音を重視しながら大声で読む練習をしています。特に動詞や重要単語は赤や青の文字で強調し、さらに強く声を上げることを要求しています。これは、カナダ移民の先輩で、ドイツから来ていた女性に教わった方法です。(彼女もその先輩に教わった方法で、英会話上達には欠かせない方法だと)単語一つ一つを大切に読み上げながら、強調する部分は強調し、相手に物事を伝える力をつけるとともに、発音を通してヒアリング力を同時に強化することができます。さらに、英文を目で追いながら耳で聞き、頭の中で同時に翻訳(読解力をつける)する力を身につけ、堂々と話す力を養う最良の訓練法だと考えています。
 
この練習のおかげで、門人たちはどんなに複雑な内容でも英語で堂々と発言できるようになりました。また、単語一つ一つを丁寧に発するので、伝達力も非常に高まり、英語での対話力がとても日本人とは思えないほど素晴らしいものとなっています。
 
スラスラと言う必要も、機関銃のように早く話す必要もないのです。主語と動詞を明確に表現できれば、ほとんどの会話は通じます。外国人からも、日本人同士で話している姿を見て「日本語ってなんで機関銃のように速く話すの?」と言われることが多々あります。


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