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Arduino UNO R4 Minima 互換ロボット用マイコンボードの製作 Ⅰ

目次

・はじめに
・マイコンボードの仕様
・マイコンボードへのファームウエア書込み方法
・マイコンボードをUSBシリアルデバイスとして認識させる方法
・回路図・パターン図・基板発注用データ

はじめに

R7FA4M1AB3CFMが1個購入ができるようになったので、自作も手軽になりました。
約1,700円で製作できるので、オリジナル(3,400円程度)を購入するより経済的です。
ロボットに組み込むマイコンボードは、コンパクトかつ各ポートに電源・GNDが用意された3ピンコネクタがあるものが欲しいので、Arduino UNO R4 Minima互換マイコンボードを基板発注を前提に作ることにしました。

マイコンボードの仕様

レスキューロボットなど、2軸の駆動・複数のサーボモーター使用を想定。
保護回路内蔵で電源電圧の安定性が良いモバイルバッテリーを電源とします。
電子工作向けモーターコントローラー ”MD-1 ニュートラルブレーキ仕様 ” 2個による駆動、シリアルサーボ用シリアルインターフェースによる複数個接続にて、自由にアーム作りが楽しめるようにします。

・ArduinoUNO R4互換 XHコネクタ仕様
・USB-Type-C(AE-USB2.0-TYPE-C-5077CR)
・シリアルサーボーモーター用ピンヘッダー ×1 (TX/RX D1,D0)
・MD-1 ニュートラルブレーキ仕様 用ピンヘッダー ×2 (D8,D9)
・汎用 (D2,D3,D4,D5,D6,D7)
・STARTスイッチ (D10)
・デバッグ用LED(D11,D12,D13)
・アナログ/汎用 (A0,A1,A2,A3)
・IIC ×1 (A4,A5)

この仕様にて、ロボットとUSBコネクタの位置関係が自由に変更できるように50×50mmの正方形基板に設計したのがこれ ↓ です。

ArduinoUNO R4互換マイコンボード

XHコネクタは、ダイセン電子工業製 "TJ3" 用のセンサを使えるように、ピンアサインを合わせてあります。

部品表(プリント基板代含まず)※R7FA4M1AB3CFMはDigiKeyで購入できます。

マイコンボードへのファームウエア書込み方法

R7FA4M1AB3CFMへのArduinoUNO R4ファームウエアの書込みには以下のツールが必要です。
〇 Renesas Flash Programar V3.13.00  (2023/12/30現在)
〇 Arduino IDE 2.21  (2023/12/30現在)
これらがインストールできている前提にて書込み方法を説明します。
先ずファームウエアを入手します。
以下URLにて”Code”→”Download ZIP”をクリックしてダウンロード
GitHub - arduino/ArduinoCore-renesas

ダウンロードファイルを解凍すると、以下の場所にファームウエア ”dfu_minima.hex”があります。

書込みを行うにはマイコンボードの半田ジャンパー(下図の赤丸部分)をショートしておく必要がありあます。

Renesas Flash Programarを起動し、”ファイル”→”新しいプロジェクトの作成”をクリックすると下図の画面が開くので、マイクロコントローラをRAに指定して、プロジェクト名を付けます。

”ツール”を”COM port”に指定し、マイコンボードをUSBケーブルでPCに繋げます。
接続が完了したらマイコンボードのリセットボタンを押します。
PCがマイコンボードをUSBデバイスとして認識したら、Renesas Flash Programarの”接続”をクリックします。
以下の画面がでればOKです。

”ファイルの追加と削除”をクリックすると以下の画面になります。
”ファイルを追加”をクリックして、前述の”dfu_minima.hex”を指定します。

指定ができたら”OK”をクリックします。

”スタート”をクリックすると、ファームウエアの書込みが始まります。

以下のように緑色で”正常終了”が表示されれば書込み完了です。

半田ジャンパー(下図の赤丸部分)をオープンにします。
以降、この半田ジャンパーは使用する事はありません。

マイコンボードをUSBシリアルデバイスとして認識させる方法

半田ジャンパーをオープンにしたマイコンボードをPCに接続します。
Arduino IDE 2.21を起動します。
以下の様にBoard選択を”Arduino UNO R4 Minima”にします。

プログラムは空っぽでも良いので、”Upload”をクリックします。

Uploadが始まります。

Uploard中の画面
Uploard完了画面

これで、USBシリアルデバイスとしてPCに認識されます。
これ以降は、Arduino IDE 1.8.xxでも使用可能です。

回路図・パターン図・基板発注用データ

※返金不可設定になっておりますので、ご注意ください。
有料部分では、以下のデータがダウンロードできます。
・Eagle 9.x用 回路図 パターン図 データ
  ArduinoUNO4_SeeedFusion2.sch
  ArduinoUNO4_SeeedFusion2.brd
・Fusion360用 回路図 パターン図 3D データ
  ArduinoUNO4_USB2 v15.f3z
・基板発注用 ガーバーデータ
  ArduinoUNO4_SeeedFusion2 v15_2023-12-30.zip

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