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QIコネクタの圧着工具

はじめに

個人の指導をしている際に、どうしてもQIコンタクトの圧着がコネクタに差し込める状態に仕上げられない方がいました。
汎用の圧着工具としては比較的良好な仕上がりになるPA-21を使っていたので、数をこなして綺麗に仕上がるコツを習得するように指導したのですが、自分でも、被覆側を素直にコネクタに差し込める仕上がりにするのは、確実とは言い難い状況です。
もっと良い圧着工具は無いかと調べていたら、リーズナブルな価格でQIコネクタの銅線と被覆を同時圧着可能な圧着工具(IWISS SN-025)を見つけたので試しに購入してみました。

インプレッション

早速、指定のダイス位置にて圧着を行いましたが、変形が酷くてコネクタに挿せる状態ではありません。
手持ちの ”JST XHコンタクト用手動工具(メーカー純正)” が6万円以上する事を考えると2千円程の工具ならこんなものかな?とも思いましたが、圧着力調整ダイアルがあるので、使用ダイス・圧力調整ダイアル位置の組み合わせで、仕上がり具合を調べました。

使用ダイス

赤丸の所を使用します

圧力調整ダイアル位置

圧力調整ダイアルは最小("ー"側の端)

QIコンタクトの前後位置

下図B位置(位置が分かりにくいので右端に逆向きのコンタクトを合成してあります)が位置決めし易く、作業性が良いのですが ” へのじ ” に曲がってコンタクトがコネクタに収まらなくなります。
少し手間ではありますが、A位置にセットすると良い仕上がりになります。

被覆用ダイスと銅線用ダイスの境界線にコンタクトの銅線圧着部の端を合わせる

A位置、B位置の仕上がりは下図の通りです。
B位置ではコンタクトの中腹部が "への字" に曲がり、被覆部の締め付けが緩くなります。

上:A位置での圧着 下:B位置での圧着

あとがき

アマゾンにて購入可能なSN-xxxは8種類あり、”用途:QIコネクタ”と記載があったのが "SN-025" でしたので購入しましたが、指定通りでは仕上りが悪かった事と、メーカーのダイス一覧を見ると他の型番でもQIコネクタを圧着できる可能性があると思いました。
ブログ記事資金が溜まり次第、次候補の型番を購入して試して見たいと思います。

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