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e.lab教育デザイン研修(第1回)

'' 北欧の教育をベースにした '' e.lab教育デザイン研修(1期生)がスタートしました。

第1回研修の目的は、大きく3つありました。

① 自己理解と他者理解
② 研修の目的を知ること
③ 対話の文化を育むこと

私のe.lab教育デザイン研修への想いは、日本の社会の中で「幸せの自立」を育んでいく循環を生み出すことです。

フィンランドの教育現場で1年間勤める中で、教育に関わる大人(先生、保護者等)と子どもたちの双方が対話(自己と他者)を通して「幸せな自立」を育んでいく循環を感じました。

「では、幸せな自立を育んでいくために、今どんな時間が大切であるのか?」

フィンランドでは「自分を知ること」が幼少期から大人になるまでずっと大切にされています。そこで、本研修でも「自分を知ること」をベースに、「相手を知ること」「社会を知ること」と少しずつ視野を広げながら、その上で「あなたが教育とどのように関わっていきたいのか」を考えるきっかけを作っていきます。

では、研修のポイントをお伝えしていきます。

① 自己理解と他者理解

まず、研修生に、事前課題として人生を振り返り、自己理解のための喜怒哀楽のシートを書いてもらいました。このシートで大切にしたいのは、自分自身のポジティブな面だけでなく、ネガティブな感情にも目を向けることです。なぜなら、このネガティブな感情の中にも、その人の大切にしている価値観が眠っているからです。

例えば、僕自身でいうと、基本的に怒りの感情を他者に対して感じることはないのですが、子どもや人の可能性を否定するような言葉を聞くと、怒りの感情が湧き上がってくるのを感じることがあります。これは、私自身が、誰もが教育を通して「幸せな自立」を育んでほしいという根底の願いがあるからです。一人一人がその人に合わせた教育を受けられることで、何にでもなれると思っています。北欧の社会のあり方をみて、一人一人が自分らしく生きられることを選択できる社会になってほしいと考えるようになりました。

② 研修の目的を知ること

次に研修の目的について一緒に考えました。
この研修の根っこは、「ふむふむ」「もやもや」「そもそも」です。この研修では、未来を生きる子どもたちを育む教育者を育んでいくことを目的にしています。さらに、このe.lab研修は、運営、研修生関係なく「答えのない問い」に対して、一緒に対話をする中で、思考を深められる時間を大切にしています。

③ 対話の文化を育むこと

最後に対話の文化です。この研修では、理論と実践と対話の循環を通して、よりよい教育を模索していきます。今回の対話の時間では、本研修のテーマである「海ごみ」について、率直に感じたことを、それぞれの経験、感情、価値観をベースに対話をする時間を作りました。

今、世の中でSDGsの教育が重要視されていますが、ジブンゴトとして、SDGsの問いに向き合っている大人、子どもはどれくらいいるでしょうか?

実際に、今の教育現場では、先生も子どもも「ジブンゴト」になる前に、SDGsについて教え、学ぶことが先行しているように感じます。

では、私たち一人一人がこれからの地球の未来を考え、SDGsをジブンゴトにするために、どんな機会があるといいのでしょうか?

最後に研修後の研修生の声を紹介します。
「海ゴミ」について「対話」すると時にまず出てきた考えは、「なんで海ゴミは出るのか?」であった。私は「怠惰な心」と述べたが、フラットさんは、そこで、掃除をしても結局また戻るといった、ゴミの輪廻を語ってくれた。また、ちなつさんは、この状態の中で一人一人が意識するものであり、教員という立場からすれば、どう「タニンゴト」であるものを「ジブンゴト」に子どもたちの考えに浸透させるのかといった教員の目線に立って説明してくれた。

このような「対話」が照らしてくれた、今まで影になって見えていなかった視点は自分に「海ゴミ」に対する感情がなかった、言い換えると自分が「ゴミは捨てるな、環境が壊れる」といった感情をメディアからの触発で得たものであり、自分が考えていたものではない、つまり「タニンゴト」のスタートであったということだった。仮に「海ゴミ」についてあまり問われてこなかった高度経済成長期にタイムスリップしたらこの現代の「ゴミ」観はあっただろうか。今だから言えることである。そして教育はこの「ゴミ」観のような今の考えを浸透させる場である。さぁ一体どうすればいいのだろう。で話は終わったのである。

このe.lab教育デザイン研修(1期生)では、「ジブンゴト」をテーマに教育をデザインすることを学んでいきます。

あなたにとっての「ジブンゴト」ってなんでしょうか?

教育に関わる大人として、子どもたちに、どう「タニンゴト」であるものを「ジブンゴト」にに浸透させていけばいいのか?

一緒に考えていけたらと思っています。

ここまで読んでくださり、しったいみへでぃろど〜!

e.lab教育デザイン研修担当
ちかちゃん


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