「誰かがやらないと始まらない」

毎年慶應義塾大学のSFCが開催している「Open Research Forum」2019に参加してきた。

「Open research Forum」のいいところは、様々な研究テーマを持つゼミのブースがいくつか展示されていて、他大学の学生がどんな活動をしているのかを知れるところ。交流して、意見交換をする場が沢山あって、いい刺激を与えてくれる空間だった。

  ブースの他にパネルセッションがあり、ゲストの講演会がいくつかあった。中でも、「働き方改革とワーク・エンゲージメント」に興味持って、足を運んでみた。
多様性が進んで行く中で、イキイキと働く為には企業がどのような対策をとっていかないといけないのか。やりがいを感じながら、いかに熱意を持って働けるかが、今後個人個人の課題になり、組織内で変えていかなければならない。
しかし、社風に不満を抱えながらも働いている正社員が多いのにも関わらず、変化が起きにくいのは、環境を変えるのが「面倒くさい」からだ。仕事も増えるし、新たに考えて行動をしないといけない事が、一人一人にとっては手間である。
  このような現状が多くの企業で続く中、日本航空株式会社JAPAN AIRLINES が新たに導入した 「ワーケーション」という言葉がとても面白かった。
ワークとバケーション を掛け合わせた言葉で、休暇時に一部業務を認める制度であり、休暇を取れる+仕事が入ったら給料が発生する改革に変えることを始めた。目的としては、休暇を取りやすくし、旅行など、いつもとは違う場所に行ってもらう事で、新たなインスピレーションを受け、色んな体験をしてもらう事。更に、休暇の合間に会議電話や出張が入ったら業務として認める事で、労働意欲も向上し、賃金の為にモチベーションを上げてくれる。この制度を取り入れてから、何人かの正社員はいつもと異なる環境と経験をする事で、自己成長に繋り、何度もリピートをしている人が出てきたという。
 
  この話を聞いて思ったのが、組織を変える事は相当簡単な事ではないし、時間と労力がかかる。そして、一人が意識して変えていきたいという気持ちがあっても、なかなか広まらない。企業の組織だけではなく、どのコミュニティでも、周りの環境を変えていく為には、抱えている気持ちを行動に移して、相手に見えるものを変えていく必要があるのではないかなと考えた。感情を押し付けて、「自分がやっているから、あなたもやりなさい」ではなくて、少しずつ、意識してやっていることなど、変えていきたいという気持ちを説明する。興味を持ってもらうところから始める必要があるのではないのかな。
組織内、サークルやゼミでも何かを変化する時、「面倒くさいけど」その気持ちを乗り越えて、まずは身の周りから変えていく必要があると感じたセッションだった。


#MELC2019

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