見出し画像

V/Rマイセルフカンパニー ケイパビリティ分析=VRIO分析(3)希少価値        :役割の多様性・・商品ポートフォリオ

 富士山が山開きした。 私は二合目の水ヶ塚から6合目までの宝永山噴火口経由の登山道が好きで、シーズン中は絶対に2回は行くようにしている。 今年も楽しみだ。 写真はその途中の樹海の中。

  7月8日、安倍元総理が銃弾に打たれて死亡した。  潰瘍性大腸炎というストレスで悪化する持病もあり政権半ばで失踪という事を繰り返しましたが、政治家としてはまだ若い年齢でしたし、惜しい政治家であったと思います。ご冥福を祈るしかないですが、悔しくてたまらない。 反対勢力やクーデターとかなら私の思いも多少違うでしょうが、犯人の山上徹也は宗教団体への恨みの個人的な思い込みの単独犯。 そのような殺人のド素人がなぜやすやすと要人を殺害できたのか? 彼の能力ではない。 撃たれる瞬間の映像を見てほしい。 彼が安倍元首相の後方移動をなんの警戒もなくさせている。 SPの周囲への警護の甘さ、油断が見えてくるのは私だけだろうか? 


 ところでV/RマイセルフカンパニーのVRIOの一つ、希少価値。 希少価値の評価に企業の4つの経営資源の「ヒト・モノ・カネ・情報」があるというのは前回書かせていただきました。 その中の「モノ」の希少性を「マイセルフカンパニー」あてはめると「役割の多様性」が当てはまるだろと提言しています。 今回はその「役割の多様性」がどう希少価値につながるのか?を考えていきましょう。

 例えば、安倍元総理は「自民党政治家」「総理」「自民党総裁」「官房長官」「夫」「安倍晋太郎の息子」「岸信介の孫」「成蹊大学OB」などの役目がありました。 これは明らかに「希少価値」であることは誰でもわかりますね。 私の言う役割の多様性とは端的にいうとこういったものです。 ただし「肩書」とは意味が異なります。 「**の人生劇場」の「配役・キャスティング」という表現のが理解しやすいかもしれません。

 安倍さんは特別な人だから「希少価値のある役割の多様性(多様なキャスティング)」があって当たり前、一般の我々はそうはいかない。 

   本当でしょうか?

 私の例をとって考えましょう。 私にはある程度固定された「配役」があります。 家族関係(家族という人生劇場)では「夫・父親・祖父・弟・叔父・従兄弟・甥」などがあります。 仕事(社会での人生劇場)で言えば「医師・院長・社長・MBA取得」であるし「開業医・後輩・先輩・同僚・ライバル・顧客・販売元」であったりしています。 そのほかには「60代男性」という配役であたり、趣味の世界で言えば「フラメンコダンサー・スペイン愛好家・サイクリスト・スイマー・ランナー・サックス奏者」などの「役割・配役」もあります。 そのほか日常生活(チョイ役・アンサンブルみたいなもの)では車に乗る時は「ドライバー」であり、歩いている時は「歩行者」としての役割を担います。 レストランにいるときは「飲食者」の役もあります。

 こうした「役割・配役」が自分としての「多様性」という「希少性」を持つのか? 

  役割・配役は商品。 多様な顧客ニーズに答えないとならない

 家族関係では想像がつきやすいと思いますが、「歩行者」やレストランでの「飲食者」は少し理解しにくいかと思います。 父親と飲食者に対してどんな多様性を持たせて希少性を出すのか?を考えてみましょう。

 「父親」という役柄・配役を考えたときに皆さんが最初に思いつく「相手役」は子供達だと思います(図3)。 そのほかはどうですか? たとえば妻や自分親・子供の友達や学校の先生・父兄などがあげられます。 ここで「父親」というものを自分の存在を意味する「商品」と考えてみましょう。 つまり「相手役」というのは「商品の顧客」に相当します。 そうなるとどうですか? 貴方は子供達や妻・自分の親・子供達の友達がもつ「貴方という父親(役)」に対する「顧客ニーズ」にこたえないとなりません。 そこまで考えたことは有りますか? 自分のなりたい「父親」でなく「顧客達」のニーズに合う父親役です。

 では、あるレストランの飲食者になっている場合はどうでしょうか? 第一相手役、顧客は「店のスタッフ」となります。 「お金を払うのは自分だから、私が顧客!」  確かに。 頼んだ飲み物やかつ丼や定食などに関しては貴方が顧客です。 一方で、店のスタッフから考えた場合、「飲食者」という顧客は食べる行為やその反応で「店のスタッフ」に金銭でない「果報」を与えることになります。 これは「父親」と「子供」との関係と同じですね。 「金銭とサービス」の交換ではない関係です。 店のスタッフにとってどんな「飲食者」であってもらいたいのか、あるいは「飲食者」としてどんな対価・果報をスタッフに提供したらいいのか?  加えて、第二~第四相手役以上の「顧客」を意識したことがありますか? くだらないと思うでしょうが、私はスタッフに対しては「楽しそうに、おいしそうに食べる飲食者」はもとより、他のお客さんに対しても「店の雰囲気にあった所作やたたずまいをする飲食者」を意識しています。 

 このように日常生活の中で演じる「役柄・配役」を自分の商品と意識し「相手役」の顧客ニーズも考える。 貴方の今日一日、あるいは昨日を振り返った時にどれくらいの役柄がありましたか?  顧客ニーズはどうでしたか? 

 是非、明日から試してみたください。 自分という役割に多様性が増してきます。 また、役柄の希少性は足し算ではありません。 掛け算です。たとえば私の場合「父親の多様性」X「飲食者の多様性」X「祖父の多様性」x「医師の多様性」X「MBA取得者」という掛け算になるわけです。 そこに多くの顧客ニーズに答えるとなったら、かなりの希少価値だと思いませんか?


図1

スライド1



図2

スライド2



 図3

スライド8






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?