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マッチングアプリで爆速恋愛した話①はじまり

26歳。
出身は田舎だけれど、今はこの東京という街で、一人、たしかに生きている。

家事は一通りこなせるし、都会暮らしにも慣れた。
気付けば長くなった一人暮らしは、些細な不満はあれど、なんだかんだで楽しいものだ。

だけど何故だろう。
SNSに頻出するようになった結婚と出産の投稿を目にした時、恋人の有無を聞かれた時、もう何年も前から「ただいま」という挨拶をしなくなったことに気付いた時。
ほの暗い気持ちが足元からゆっくりと立ち上ってくるのは。

反面、結婚願望も恋愛願望も、あまりない。
場を盛り上げるために「結婚した〜い」「彼氏ほしい!」と口にすることは多かったが、本音ではなかった。いわゆる「恋活」には消極的だ。

ただ、誰かに深い愛情を向けられたいという一方的な感情は時折押し寄せた。

そしてある日。
私は遂にマッチングアプリに登録した。

このワンタップが、のちに私の生活に大きな影響を及ぼすことになる。
これは、20代中盤の現代人のリアルなラブストーリーである。

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