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日記 絵が描けてうれしかった。役に立ちそうなこと以外を無駄だと切り捨てる貧しさ。

日記で、散文です。
感情のままに書いていきます。

ここ数ヶ月、なにかを作ることに心が向かなかった。向けられなかった。

人生を自立したものへ階段を上げていかなきゃという気持ちが強くあって、なにか作るのを無駄なことだと切り捨てていた。

自立したものというのは、今の彼と二人で生活を営めるように、仕事をして、自炊は私が主にして…とかそんな妄想のことである。(現段階で家事の分担まで特に話し合いはしておらず、私が勝手に考えていることである)

そういうことが興味関心の中心になるので、仕事以外のやることなすことが資格勉強やら料理やらになる。前回の記事のテンションである。それがいいと思ってたし、実際いいのだろうが、無駄を極限に省いた「自分のためになること中毒」みたいな状態になってしまった。息が詰まった。心がしんどくなった。

気づいたらこれを手に取ってた

私は物心つく前から何か作るのが好きだった。小学校の時にはイラストつきの小説をノートに書いてクラスの女子に読んでもらっていたし、高校の文化祭の時にはTシャツにイラスト描いて!のオーダーをクラスの違う子からも引き受けていた。音楽にも興味があり、ギターを始め、曲作りを始め、YouTubeでの投稿もした。

評価はいつも気になっていたし、小さい頃は絵を人に見せて「すごい!あれも描いて!」って言ってもらえるのがすべてだった。高校生の時にそれが行きすぎて何も描けなくなるフェーズが来たので、評価とのつきあい方を学ばねば..となった。それを経て大学の時からは、喜ばれるものよりも描きたいものを大事に描くようになった。しかし今でも評価とのつきあい方は難しくて、何もできなくなる時は来る。とはいえ誰かが喜んでくれるのは間違いなくモチベーションで、作る理由だった。

私の人生において何かを作ることは、比重が大きい。価値がある。ただそれでお金を稼ぎたいという気持ちには繋がらなくて、私以外の一人が「良い!」と気に入ってくれればいいので好きなものを作りたい。好きなものを作って大勢の評価を得て食べていけるのは限られた人だけである。自分はそこにあてはまらない。

となると他にお金を稼ぐための仕事をしなければいけない。それもゆくゆくは共働きという形だから、給料は上げていけたほうがいい。やれ資格勉強してスキルをつけよう、やれ健康オタクになって料理も数をこなそう。それで頭が一杯だった。その状態を3ヶ月ほどやっただろうか。心がいっぱいいっぱいになってしまった。

資格勉強のテキストを見ても他人事のように思えたし、日中やる気がなくて、そうすると自動的に暇になって、彼にかまってほしくなるが、「同じ過ちをやるんかお前は」となんとか理性で抑える。でも、何かを作ることは今の私にとっては無駄だと判断していたので眼中にもなかった。果ては「寂しい 乗り越え方」とかで検索しだすし、DJあおいさんのブログに救いを求める。

しかしこのブログで視界が開ける。
一人の時間も充実させられることができない奴が果たして自立してるのか?ということを思い出したのである。

でも「将来のためになること」はもう増やしたくない。すでにおなかいっぱいや。じゃあ何か作らなあかんやろ私は!と思えたのである。

今月はじめくらいだっただろうか。心がまるで絵に向かなくて、無理やりスケッチブックを開いて「好きなキャラの模写ならできるのでは?」と思って描きかけたけど、心の息切れが半端なくて途中で断念して、なんだかとても情けなかったのを覚えている。好きなことすらできなくなったのか自分は、、ていうか好きなことなの?これ?ひたすらしんどいけど…というような状態だった。悲しかった。

それが今日、やっと心が絵に向いて、やっと意識も絵にあるまま、ちゃんと描けた。完成は先になるけど、その取っ掛かりができた。それがすごくうれしかった。描きかけの絵があるのは楽しみが用意されてるのと同じことで、ああでもないこうでもないと進める過程は、すごく楽しい。

そうか。役に立ちそうなこと以外を無駄だと切り捨てるのは、なんて貧しいことなのか、私はわかっていなかった。これの何が無駄なんだよ。なくてはならないものじゃないか。

自称進学校出身だから、おなじみの謎のエリート意識すら出てしまっていたなと反省した。恥を知れ、自称のくせに。

実は、好きなことを無駄だと判断したまま、結婚やらなんやらとライフステージが進んでしまったらどうしようとすごく怯えていた。好きなことを封印した人は怖いからだ。自分が封印してるだけなのに、他にのびのびと好きなことをやってる人を憎んでしまうからだ。憎むまでいかなくても、おもしろくないという感情は芽生えるだろう。それに自分はなりたくなかった。

だから今日、目が覚めて本当によかった。
DJあおいさんに感謝!

作品づくりが生きがいの私を取り戻せた話でした。

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