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印象と分断で人の思考が形成されている

いきなりですが問題です。

以下に全部で3問あります、チンパンジーが答えると正解率は3問にひとつは正解する割合となります、人がこれにチャレンジするとどうなるでしょうか、一度解いてみてください。

問1.
「世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?」

A. 20%
B. 50%
C. 80%


問2.
「現在、低所得国に暮らす女子の何割が初等教育を修了するでしょう?」

A, 20%
B. 40%
C. 60%


問3.
「いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいるでしょう?」

A. 20%
B. 50%
C. 80%

さて答え合わせですがこの記事の最後に明記します、もったいぶっている訳では無く、人がどういうふうに印象や分断を行って物事や人に対するイメージを持っているかを説明する為です。

現在世の中には様々な問題が山のようにあると思いますが、実際はどうなのかというと割と順調に世界は良い方向へと向かっています。

1965年は分断の時代、2018年は中間層が増え先進国が発達している。

国々は貧富の差が激しく貧困層と先進国に分かれていると思いがちですが、かなり前の段階でそれらは無くなり今は中間層と先進国が殆どを占めます。例えばアフリカの貧困層を何らかの媒体で見て「ああ、アフリカはなんて大変なんだ」と思う訳ですが実際はごく限られた地域のみが貧困であって、その割合いは中間層が殆どを占めます。

ここでいう中間層とは、

・「30億人が占める割合」
1日2ドル以上8ドル未満の所得で自転車で水を汲み、学校に通えて、電球の明かりで勉強ができる層

・「20億人が占める割合」
1日8ドル以上32ドル未満の所得で水道が通り、移動はバイクが主流、冷蔵庫も買えてまれに旅行にも行く層

これらが中間層となっている、ちなみに我々日本国民は全体の10億人の中にいる比較的上位層に位置します。

次に印象の話をする。

まずバンドマンに対する印象はどのように感じるか、失敗すればその後の人生は最悪で何も残らず借金で溢れてどうしようもない人生を送ることになると想像しがちだが、まずどれぐらいの維持費がかかり、どれぐらいの時間が拘束されるかを考えるとわかり易い。

スタジオ代やライブに関するチケットのノルマ、楽器の手入れや交通費等々、その殆どが大した額でも無く、それに伴う拘束される時間も趣味に費やす程度で働きながらでも十分な訳だ。

この要素に貧乏になる要素があるかというと特に無く、寧ろギャンブルや豪遊、ブランド品に手を出すというものでもなければそこまで浪費することは無い。

通常の趣味の範疇での出費と拘束時間と考えていい。

これはその人格までは考慮していないからとも取れるが、バンドマンそのものが悪という印象はそういった謂わばこの数値を省いたイメージからされているからそう思い込んでいる。

バンドマンは殆どが大成することが無いという事実、その悪い印象から様々なことに紐づけて害悪としている。

これは印象から分断して紐づけて考えるから発生する思い込みで、まず正しいという概念に対して間違っているという概念が相反するもので、善なら悪をイメージする、添加物=体に悪いから有害、糖質=血糖値が上がるから有害、こうやって分断してはバンドマンは大成はほぼ夢の話で成功とよべるものが殆ど存在しないから良くない習慣だとして害悪だという概念が出来上がる。ホストという職業もそういった印象があるでしょう、キャバ嬢や立ちんぼ、パパ活など様々なやばそうなもの、その殆どは割とライトな位置に存在します。

浮気も割と男性がするという印象だけども、女性も当たり前にするし、専業主婦などはかなりの頻度でしている。例えば音声アプリでラジオのような配信をしている層がいるが、私も一度登録して大体300人程と関わり、100人程の主婦と密接に話を聞いたり愚痴を聞いたりしていると、その殆どが夫とは別に彼氏が存在していて意外な側面を見れて楽しかった思い出がある。このとき私は占いをしていたので相談も多く寄せられて、相談者のその主婦も婚約者であると初めから聞いていたので男女間の関係無く話せたのもあって、割と本音を聞けました。

過半数が恋愛に纏わる悩みでしたね。

割合として100人居れば面白いことに90人以上は浮気経験者でその殆どが現在進行形だった。その彼氏とは上手くいくのかという悩みの相談、その相談者に専業主婦が混じっていてその9割以上が彼氏に対しての相談といった経路です。

おとなしそうな人でさえそうだったし、割と常識を持ったしっかりとした雰囲気の人でもそうだったので凄い割合だなと考えさせられたものです。ちなみに自身の身内である姉も婚約済みで頻繁に浮気をしている。

勿論全てとは言わないし、これは統計データとしても狭い世界で数も少ないですから、これが全てとは思いません。

男性も同様に浮気はするでしょう。

次に男性に対する印象も浮気、性犯罪、理屈っぽいなどの印象がある、だがその殆どがそうでもない、理屈っぽい男は同姓から嫌われるし、性犯罪なんて起こすやつは知り合いですらいない、浮気も頻繁にするというのもあまり聞かないし、最近はどちらかというと男性は女性に対して嫌悪感が強く、好んで浮気に積極的な人は稀でしょう。

勿論無いとは言わないし男性の一部の人、基本的にどの周りの人に聞いてもそういった話が出てこないから、割と孤立している男性に多いのかもしれないし、それはただ出てこないだけかもしれない。

実際の数値としても性被害は多いです、かといって過半数の男性に対して何もかもが当てはまるということでも無いでしょう。他国では女性が少年に性加害を行って加害者が殺害されたリンチ事件などもありますし、逆に男性側にもそのような事件はあります。

では報道がそう感じさせているのかというと否定はできないがこれも殆んどがそうでもない。

ウプサラ大学で統計学と医学を学び、医科大学で公衆衛生学を学び、国際保健学の教授およびギャップマインダー財団のディレクターを務めた医師でもあり統計学者でもあるハンス・ロスリング氏が行った調査によると、知識のある人や学者でさえもこの思い込みのイメージが刷り込まれているとしていて、ここに一般人とその知識量の差があることからも報道とは関係なく人は思い込みでイメージし、どのような人物でも雰囲気で分断しては無いことを確定のように紐づけて印象で判断するとしている。

さらにはこの話を説明してわかったとして理解しようにもすぐに忘れるらしく、どうやら思い込みは殆どが改善することは無いとしている。

では最後に初めに質問した問題の答えを書いていく。

問1.
「世界中の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?」

A. 20%
B. 50%
C. 80%

答えは「C. の80%」
大体はAを選んだと思う、世界は貧富の差が激しくまだまだ貧しい国があってそこまで予防接種は浸透していないと考えるからだ。


問2.
「現在、低所得国に暮らす女子の何割が初等教育を修了するでしょう?」

A, 20%
B. 40%
C. 60%

答えは「C. の60%」
こちらはAかBを選びがちでしょう、女性に対する就職の定着率の低さという変な思い込みからまったく関係の無い紐づけによる印象、各国の一部分の貧富の差の印象から想像して判断すると間違えがちです。


問3.
「いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいるでしょう?」

A. 20%
B. 50%
C. 80%

答えは「C. 80%」
貧しい国のイメージから貧富の差を考えて電気はまだまだ使えていないとして考えがちだ、3問連続してCはないだろうという思い込みもあるかもしれない。

以上が問に対する答え合わせだが正解率はどうだっただろうか、ランダムに判断するチンパンジーは3問中1問は正解する問題、しっかりと考えてこの問に答えると猿と同等かそれ以下で殆ど正解しなかったのではないでしょうか。

ここで人口の話もついでにしようと思う。

現在日本では人口の低下を危ぶまれているが、世界は人口爆発が起きている、しかし120億を上回ることは無いとされていてそこからが頭打ちとなるからやはり人口は安定すると考えていいでしょう。

過去はかなりの伸びを見せていた。
線は緩やかになっている。

弁証法によって割と世界は安定するように出来ている、これといってネガティブになる必要はあまり無く、騒ぎ立てる程の重大な要素はそこまで無いと全体的には捉えられるものです。

今、人が感じている人間不信も社会不信もおおよそは印象で決まっている、その人が起こした不祥事も実際問題自身にそれほどの負担になるかどうかと考えると大したものでもない、他人が不倫をしようが暴言を吐こうが自身に影響も無く何も世界に影響は無いでしょう。

ただ気分が悪いだけで大問題としているのは、そこに印象が入り、善と悪の分断が入り、そこに適当なものを紐づけているだけで、それは自身の不幸だったり不満だったり嫉妬だったりもあるでしょう、集団意識のように周りがそうしているからするという思考が働くこともあります。さらに言えばここにひとつないものがあって、それは中間が無いということ、曖昧性がまったくないということ。

これは0か100かという思考で一見してそう判断していないと自身が思っていても、案外どれだけ知識があろうとも人はその印象から判断する、それはもはや本能のように刷り込まれている。

その理由は人は印象と分断で何もかもを紐づけて思考が形成されているからでしょう。

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