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今週の新聞[2022.10.15-10.21]

恐縮ながら、私事で始めます。

最近私は職場で「すみません」が口癖になっているようだ。10か月前から派遣社員として働き始めた職場で、恐らく二回り若い男性正職員のアシスタントとして働いている。前職とは違う業種に飛び込んだこともあって勝手がわからないし、失敗ばかりもする。いつの間にか「すみません」が私の口癖になっていたらしい。ある日、その彼に「あまり誤らないでください」とたしなめられたのです。若い男性正職員がおばさんを指導することに難しさを感じているだろう、という私の胸の内が言動に現れていたようです。以来「すみません」を慎んでいるものの、やはりポロっと言ってしまう。

そんな出来事があった矢先、「「脱・すみません」の輪」という朝日新聞のコラムは興味深かった(オピニオン&フォーラム2022.10.21, p15)。この中でダニエル・カールさんはこう語っている。

「相手に何かしていただいた、でも今はすぐにお返しできない。そんな自分が恥ずかしい。そうした成り立ちでしょう。」「上下関係で正しさが決められてしまう。」「それでは謙遜できない?感謝の言葉も(中略)使い分ければ立場の違いは示せます。謝る必要はありません。」

自身を振り返ってみる。すると私は派遣で働く前「すみません」という言葉を使うことを意識的に極力避けてきたことを思い出した。かつて私は「すみません」と言われると、私が相手に無理難題を押し付けてしまったような気まずさを感じていた。そのため「自分で使わないようにしよう」と思っていたのだ。ところが派遣社員として働くうちに、そんな考えを持っていたことをすっかり忘れていた。

「経験の浅い非正規職員が失敗するのは当然。失敗は繰り返さないよう努力して取り組んでます。」と、堂々と言える派遣社員になりたい…3か月ごとのに契約更新する身分で、そこまで気丈になれるかなぁ。この記事も、無意味な謙遜のフレーズで始めているし…。

ともあれ、正職員の誠実さに感謝しつつ、言霊に振り回されないように心がけることを気づかされた記事でした。

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