今日の新聞[2021.6.22]

市井の人々のたくましさ、もろさ、したたかさのコントラストを感じるストーリを今日の新聞に見た。

「天声人語」(朝日新聞「天声人語」2021.6.22, p.1)の「サンマ裁判」のストーリーは、サンマにかけられた20%の関税に憤った魚屋のおばぁが法廷闘争に打って出た話。

文化欄の「写真家・作家 藤原新也さんに聞く 風景を人を変えてしまう五輪」(朝日新聞2021.6.22, p.27)に、藤原さんが韓国へ行くたびに訪ねたおばあさんは、ソウル五輪を機に立ち退きを迫られたという。結果畑仕事を失い病院に入ってふさぎ込んでしまったそうだ。

そして同じ記事に、築地市場が豊洲に移転した結果、多くの小さな魚屋が豊洲に通わなくなったという話も紹介されていた。冷房の効きいたこぎれいな建物より、築地の、仕切り壁のない自然の風を活かして魚の鮮度を保つ場を惜しんだからだという。

様々な人の営みに思いをはせる一日となりました。