教員のChatGPT活用例1
教員の業務とAIツールについて
教育の現場では、授業の計画は教員にとって時間がかかる作業の一つです。しかし、ChatGPTのような人工知能(AI)ツールの進化により、教員は授業の準備を効率化するためにこれらの技術を活用することができるのではないかと考え、実証してみました。
私がAIツールを使用し始めたのは3ヶ月ほど前ですが、その時に比べても情報の精度が上がったように感じます。今後もAIは成長を続け、私たちの生活に大きく影響を与えていくことは間違いないと思います。さまざまな問題が提起されていますが、インターネットや携帯・スマホが私たちの生活に入り込んできた時を考えると、同じなのではないでしょうか。これからAIはより迅速になり、高度な個人アシスタントとして、また時間を節約する手段として人間が利用できるようになっていくことで、私たちの生活を豊かにする側面は必ず持ち合わせています。
教員の主業務、授業について
数学の授業では、概念の理解から問題解決まで、学生が直面する課題は多岐にわたります。ChatGPTのようなAIツールを、これらの課題に対処するための強力なサポートとして利用できたらいいなと思います。
以下に、数学の授業でChatGPTを活用できると感じる具体的な例をいくつか紹介します。
1.授業計画の作成
ChatGPTは、授業計画の初期段階で教員を支援することができる。
例えば、「二次方程式の解法」に関する授業を計画している場合、ChatGPTにはそのトピックに関連する問題や解法、概念を生成してもらうことができます。これにより、教員は授業の流れを構築するためのアイデアを得られます。
2.授業展開のシミュレーション
ChatGPTを使用して、授業で取り上げる問題に対する生徒の潜在的な質問や反応を予測すること。これにより、教員は授業中に生じる可能性のあるさまざまなシナリオに対して事前に準備ができそうです。
3.解答例を批評する授業で活躍
まだまだ精度には疑問がありますが、今後例えば、ChatGPTに数学の問題を解かせ、その解答プロセスを生徒に示すことで、生徒が問題解決のアプローチを学ぶ手助けをすることができそうです。また、ChatGPTが生成した解答を生徒が批評する活動を通じて、批判的思考能力を養うことができるのではないかと思っています。
4.数学の例を用いた授業の深化
ChatGPTは、数学の具体的な例を生成することで、授業内容をより深く理解させることができるのでは、と思います。例えば、幾何学の授業で面積を計算する問題を作成し、生徒が実際に解くことで、理論だけでなく実践的な理解を深めることができます。
一例として、今回は実際に数学の授業展開の叩き台を作成する際に使えるかどうかを検証してみました。
「ChatGPTを用いた授業展開の叩き台」例
では早速みていきます。
今回はChatGPT4(有料版)を使用しました。
単元は「数学Ⅲの区分求積法」と「和の極限」です。
100分授業(50分授業を2時間通して行う)に設定してみました。また、プロンプトにいくつかの条件を提示して、出てきた回答は以下のとおりです。
1.授業の展開と扱う問題
2.例題の詳細解答
続いて、例題の詳細解答を示してもらいました。
3.類題の詳細解答
さらに類似問題の詳細解答を示してもらいました。
4.ステップアップ問題
ステップアップ問題として、大学入試でも出題例があるバーゼル問題について、詳細解答を示してもらいました。
ご覧の通り、詳細解答になっていませんが、使い方によっては使えそうなものです。手直しをして、これを元に生徒が調べて自学する方向に持っていくのもいいのかなと思いました。
5.授業のまとめ
最後に、授業のまとめとして話す内容を考えてもらいました。
まとめ
今回は、数学の授業展開の叩き台として、ChatGPTの活用を考えてみました。実際2時間分(50分×2時間=100分)の授業展開を作ってもらいましたが、作成時間は15分程度でした。最初から最後まで手直しは必要なものの、叩き台としては使用できるなと感じました。
このように、これから生成AIツールを利活用して、教員の業務改善に役立てられるであろう情報を発信したいと思っています。今回使用していないPlug-inの「Wolfram」を使用した例も、どこかで紹介できたらなと思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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