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母旅立つ

2022年5月、大腸癌闘病の末、母が亡くなった。

2017年からずっと会っていなくて、最期に会ったのは母が亡くなる数日前だった。
(入院してた病院は、感染対策で面会禁止だったので亡くなる間際まで会えなかった)

私は2022年2月に実家のある広島に帰り、できる限り手を尽くした。
緩和ケアの病棟に移っても、私は奇跡を信じていた。が、母は逝った。

亡くなる前、母の体はかろうじて人間としての最低限の形をとどめるまでになっていたが、
意識はあったし受け答えはできたので、私は自分の描いた絵を見せた。
それは、ある要人の方にお渡しするために描いた絵で、私と依頼者、側近の方しか知らない極秘の中で進められ、仕上げたものだった。
本来なら外に持ち出すのはよくないのだが、私は母に見てほしかった。
母は目を丸くして何度も頷いていた。
親孝行ともいえない、自己満足でもない、ただ自分にできうる最高のことをと思ったら
それしかなかった・・・

これから自分は母のいない人生を歩むのだと思ったら、まだ少し気持ちがしんどい。
でも、あの世で今度は母が最愛の両親と会えてるのだと思ったら、嬉しくもある。
母が亡くなった後、病で同じく闘病していた母の親友も亡くなった。また仲良く、とも思う。

母には感謝しかない。
私が、色んなことがあっても割とめげずにやってこれてるのは、
母が、私の存在を全肯定し続けてくれたから。
たくさんの愛情と安心をありがとうと伝えたい。
もし生まれ変わりがあるとしたら、この先、母がどんな世界にどんな姿で生まれ変わったとしても、母の幸せを祈り続けたい。

↓昔の母と私
私も兄も、小さい頃から母にピアノを叩き込まれてきたが、二人にその能力はなかったようで全くモノにならなかったw
子供に裏切られ続けてきた母の人生だったと思う。お母さんごめんねえ・・・涙笑

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