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台湾への中国軍の侵攻で日本にミサイルが飛んでくるか。

日本は、平和を第一とする憲法を持っている。また、中国と平和条約も結んでいる。その条約には、「台湾は、中国の領土の一部であることを理解、尊重する。」とある。また、「中国政府は、中国の唯一の政府であることを承認する。」とある。だから、日本政府は、中国と台湾のいわゆる内戦には、関与すべきでない。だから、自衛隊を台湾に派遣するというのは、とんでもない話である。
 しかし、一部では、台湾へ中国が侵攻した場合、日本にミサイルが飛んでくるという予測がある。その場合は、中国がその条約を反故にし、交戦状態となることとなる。そうすると、日本政府は、防衛出動を自衛隊に発令する選択肢がでてくる。普通の国であったら、間違いなく軍がでるだろう。その中国との交戦状態は、中国が台湾侵攻を完了すれば、終了するかもしれないが、それが長引くとすると、えんえん交戦状態が続く。だから、それなら、台湾に援軍を送って、早く交戦状態を終わらせたいという考え方もわかる。ただ、台湾での戦いが大きいとすると、自衛隊もかなりの数の戦力を失うだろう。失った戦力を、交戦状態の前の段階の戦力の水準に戻すためには、かなりの時間とお金がかかる。場合によっては、それで、本土の防衛が危なくなるだろう。だから、台湾に援軍を送るというのは、リスクが大きい。単純に言えば、台湾が、中国に勝ち、また、早く勝たなければ、援軍を送るべきではないと言える。
 日本人の中には、台湾に援軍を送れという人がいるが、以上のようにリスクが大きい。台湾が勝つと明確に言えなければ、送らない方が良いだろう。その台湾が勝つ条件には、米軍の支援があろう。それがどこまでなされるかを、しっかり分析する必要がある。それができない、または、米軍のコミットメントが弱い場合は、日本は援軍を送る選択肢を排除した方が良いだろう。
 なぜなら、日本は、かつて中国に侵攻して、損害を与えた。それならば、多少の日本の損害を甘受するのも道理かもしれないからだ。多少の矢が飛んできても、城を堅く守った方が得策ではないか。

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