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10年後には、給料が今の9割程度になる。

 最近の貿易統計では、経常赤字がでました。これはどういうことかというと、日本に入ってくるお金より、出ていったお金の方が多いということです。つまり、貧しくなったということです。これまでは、年に20兆円ほど、黒字が出ていました。つまり、給料が上がらなかったと言っても、労働者一人当たり、年間40万円ほど豊かになっていたということです(物価が下がったというのが、その表れ方だと思います。)。
 今後はどうなるでしょう。一つのありそうなシナリオは、経常黒字がでないというものです。これまでは、自動車メーカーなどが、黒字を押し上げていましたが、EVなどへの転換で、海外で売れなくなるかも入れません。そういった理由で、経常黒字がでないシナリオはあり得るのです。ただ、経常黒字がでないといっても、それほどすぐに経常赤字が膨らむわけではないでしょう。プラスマイナス0かもしれません。
 ただ、プラスマイナス0でも、10年前、20年前と比べて、労働者一人当たり年間40万円ほど貧しくなります。これはどういうことかというと、ちょっと前と比べて、今度は急激に給料が下がるだろうということです(物価が上がるという表れ方もありますが、いずれにせよ、買える量が減るということです。)。10年で400万円給料が下がるということです。今の平均給料は400万円ほどですから、一律に40万円下げると、平均給料は360万円になります。そういうふうに考えると、だいたい、年収が今の9割になるとみておけばいいかもしれません。それがもう始まっているのです。
 すぐにでもに給料が9割になるのだから、今のうちから、年収の9割で生活することも考えておいた方が良いかもしれません。ただ日本人労働者の国際競争力が増せば、給料が下がらなくなる可能性もあります。とにかく、基本は下り坂なわけです。贅沢はできないでしょう。

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