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気候変動対策について~失敗したらどうなるか


 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6408704、
若者たちが、地球温暖化対策で怒っている。なぜ、彼らが怒るのか。それは、地球温暖化が進むと、海面水位が上昇し、水没する国や地域がでてくるだろうからだろう。
 それを防止する会議では、あまり効果的な対策をするという協調が得られなかったと思われる。日本は評判が悪いと思われる。二酸化炭素排出量に占める総量こそそんなに多くないが、姿勢が問われているんだろう。その「姿勢」次第で、排出量の多い中国や、取り組みにあまり積極的でない合衆国の取り組みに左右するだろうからだ。
 日本は、1996年の京都議定書の段階で、90年比6%の二酸化炭素排出削減を約束した。それは、2019年に達成されたが、その取り組みの遅さは、EUと比べると顕著である。EUは90年比で25%を削減している。これが日本が評判の悪い理由であろう。

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 1990年には、地球で23gトンだった二酸化炭素排出量が、中国や新興国の発展で、37gトンに増えている。これを90年並みにするには、中国の排出量以上を減らす必要がある。それは、先進国全体の排出量よりも多いか同等である。つまり、先進国が、今年の時点で二酸化炭素の排出を0にできていれば、90年と同等の排出量でおさまったことになる。そういう意味では、排出削減の努力は遅すぎると言える。だから、気温上昇、海面上昇、水没という危機が、年配者より身近である(温暖化対策が失敗した場合の効果がでるのは数十年後であろうからだ。)若者が怒るのだろう。
 もし、温暖化対策が失敗した場合どうなるのであろう。それは、海面上昇して、水没する国や地域がでそうになる。でそうになるというのは、その対策もあろうからだ。具体的には、タイドブロッカー(防潮堤)で国や地域を囲んだり、その国や地域の都市や個人の住宅などを2階建て(ダブルデッカー。例えば、東京自体を2階建てにするということである。)にするなどの方法がある。前者の場合、大きな国や地域の場合、技術的に(時間的に)困難だし、後者の場合は、大都市を2階建てにするのは困難だし、個人宅を2階建てにする場合でも、資産状況で、それができない人もあらわれると思われる。水没しない地域もあるが、大半の農地が水没することが考えられる。そうすると、いかだなどの上に土を敷き、農業をするようになると思われる。これは、もはや新しい原始時代である。
 ただ、人間には、自由があると思われる。だから、2階建ての住宅を建てるという選択も自由だと思う。しかしながら、もし、他が水没するというのであれば、協調して、温暖化防止対策をとって、水没を防いだ方が良い選択だと思う。新しい原始時代を迎えることが必ずしも良いとは思わないからだ。
 日本の二酸化炭素排出量を減らす方法はある。1つは、火力発電所を減らして、停まっている原子力発電所をほぼ全部動かすことだ。これで、90年比15%の排出削減ができると思われる(日本では90年比が使われないことが多いが、わかりやすいので使う。)。あと、自動販売機を減らせば、5%ぐらい削減できるであろう。これなら、すでに削減済みの6%を加えて25%の削減となる。これはEU並みの削減量である。
 日本が排出量の削減を急がないと、中国や合衆国が排出削減に取り組まないかもしれない。まずは、先進国が削減する。それが正しいと思う。水没する自由はあるが、それは、あまり良い選択とは思えない。それなら、排出削減の努力を急ぐべきではないだろうか。


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