見出し画像

女は嵐の中を、彼の乗る列車を追いかけた

ハードボイルドの俳優が、メロドラマを演じたらどうなるか?

第二弾は、名画「恋に落ちて」である。この時代、清楚で、品のある女性といえば、メリル・ストリープだったのだろう。一方、マーチン・スコセッシ監督と組んで、ハードボイルド一直線のロバート・デニーロの共演といえば、もう名画になるのは間違いないと、約束されたような映画である。

妻に二人の関係をはなし、思っ切り強烈なビンタをくらい、ショボくれた思いで赴任先に旅立つデニーロを、嵐の中車を飛ばし、追いかけるメリル・ストリープ。その二人の演技がなんとも、儚く悲しい。

昨今は、我々が喜んで見ていた「ヒート」が、若い人達にも人気があるらしい。ロバート・デニーロやアルパ・チーノといった俳優は、二度と出て来ない、ハードボイルド俳優だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?