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🥁『個性』

歳を重ねるごとにドラマーとして減少している意識があります。
「個性」です。
演奏における「俺印」とでも言いましょうか。


「俺が叩く以上は…」
「俺が叩く意味無いじゃん!」


いつ頃までか覚えてませんが、そんな事ばかりバンドのメンバーや作曲者に言ってたと思います。
「確信」に基づいた発言ではありませんでした「自己弁護」「負け惜しみ」です。

「ゴメン、それ今の俺には無理」
「解り易く教えてもらえるかな?」
「◯◯君のドラムは素晴らしい!」

そういう事を言えなかった。言わなかった。
狭い世界(コミュニティ)の中で俺が1番だ!と思いたかったんですね。


★バンド活動〜サポート活動

仲の良い友人同士で組んだバンドでは自分もいくらか役に立ててた気がします。
作曲者が自分の主張や手グセを逆算して曲を作ってくれていたからです。
今、音源を聴いても気持ち良く聴けるモノも多いんです。 


20代後半ぐらいからお金を頂いて演奏する機会も増えてきました。そこで色々と痛い目に会うんです。

「こういう仕事あまりやった事無いでしょ?」
「音楽の事、勉強足りないと思うよ…」
「君の個性とか要らないから普通にやって」
「誰のライブだと思ってんですか?」

書いてるだけで胃が痛くなります(苦笑)
全て実際に自分が言われた事です。
共演者(歳下)、プロデューサー、制作会社の方…

自分の実力不足だったな…が殆どです。自業自得です。
イジメに近いモノも幾つかありましたけど(笑)

自分の実力の無さに落ち込む…
何度もありました
普通に会社勤めして結婚して子供育てて…それがどれだけ大変かも知らずに「ドラムや音楽から逃げよう」とした事もあります。

それでも今まで続けてこられたのは
「ドラムが好きだから」なんですね
ドン!ターン!て叩いた瞬間に「うわ気持ちいい!最高!」てなっちゃう(笑)
これだけは変わりません。これだけは年々増長しています。




★『1番偉いのは音楽(曲想)』

こう思うようになったのも転機があった訳では無いんです。ライブやレコーディングを続けているうちに、そう思えるようになりました。
これもまたバンドメンバー、先輩、プロデューサー、お客様の感想や応援…
それらが徐々に自分を変えてくれたんだと思います。

正確には自分が変わったんじゃなくて、考え方
が変わりました。

決して
演奏技術や音楽に対する知識…
それらが飛躍的に成長した訳では無いんです。

53歳になった今でも同じ成長過程の途中です

出来ない事だらけ
解ってない事だらけ
です。





★演奏における個性

「自分に声を掛けてくれた仲間、アーティストさん、プロデューサーさん、そしてお客様を喜ばせたい!」
そう思うからこそ
「曲の為にドラムを演奏しよう!」 
そう思えるようになった…とも言えます。

その時点で自分が出来る技術の範囲内で
アーティストさん、作曲者が抱いているイメージを汲んで
自分が思う「曲にとって最良の演奏」を。


「個性」はその先にあると思うんです。
違う言い方をすれば聴いて下さる皆さんに
「お任せ」です。

誤解を恐れずに言うなら
「本当にいいライブだった!またあの人の歌、聴きに来よう!ドラム?どんな人だったっけ?」
それで成功なんです。
ちょっと寂しいですけど(笑)


自分の癖や嗜好を自分で理解する事は大事ですが、それと「個性」とは別モノだと思っています。

英太郎のドラムは◯◯だよね〜

それは皆さんに自由に感じて頂く事だと思っています。


英太郎
































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