巨人亀井はユニークな選手
ベテランカテゴリーに入ってから、年々野球が上手くなる亀井と言う選手は不思議な選手です。
頭角を表した2008年シーズンからしばらくはアウトローの球の見極めに苦労し、伸び悩みますが、ホームランへの意識を捨て逆方向への打球が飛ぶようになってからは、苦手のアウトローも克服しました。
この時既にベテランゾーンに入っていましたから、勿体ないな、後3年早ければレギュラー獲れたのにな、と思いました。
しかし、亀井はしぶとい。
名前通り、亀の歩みですが、年々スキルアップをしております。
今では苦手だったアウトローもカットして、ファアルで逃げる技術を確立しています。
確実にカットで逃げるには、ボールを呼び込んでポイントを下げ軸足前で弾く意識が重要です。
前巨人コーチの井端が現役時代得意としていた技術です。
前巨人コーチの内田は、井端の練習を見て亀井が盗んだのではないか、と言っています。
左肘の使い方は上手い選手なのでインコースは苦にしませんし、段々穴の少ない選手になりつつあります。
身体もまだ若く、プレーも躍動感があり、38歳と言う年齢ですが、中々代わりはいないでしょう。
やはり身体に柔軟性のある選手は怪我に強く、若さを保てます。
若い頃、柔軟性の大切さをイチローから学んだことが活きています。
亀井と対称的だった選手が広島に行った長野です。
足首が和式トイレを使えないほど固く、柔軟性が乏しい選手で右膝を故障してから急速に成績を落としました。
年々プレーも老け込み、全盛期のスピード感あるプレーは影を潜めています。
お思えば、丸のFAに際し、亀井もプロテクトから外れていたと言います。
補強ポイントだった右打ち外野手と言うことで長野に行ったのでしょうが、純粋にプレーの質を比べたら、亀井だろうと私は思いました。
結果論で言えば、広島の編成の眼は節穴でした。
亀井はここ2年、レギュラーと言って良い打数を記録しています。ほぼ台頭してきた2009年以来の打数です。
一時上体の動きを少なくするため摺り足にしたステップも一本足に戻して、長打を増やしています。
欲を言えば高い走力に比して、盗塁企図数が少ないので、ここを改善してくれれば、走者にいるとき相手バッテリーに神経を使わせて打者のアシストができます。
まあ、ここまで望むのは贅沢というものでしょう。
きは今オフ、ヤクルトFA山田に行ったとき、亀井をプロテクトするかが見物です。
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