創作経緯『情報を小説にする』
僕が小説を書くときネタにするのが、本だ。
一冊の本を読めばまったく新しいことを知れるし、それが小説でなければ一部を小説にすることができる。
今回参考にしたのが『悩まずにはいられない人』だ。
(こういう内面をさらけ出した本を読んでいると知らせてしまうのは恥ずかしい)
内容は、その中の一部をまとめると、幸せになる方法を実践せずに不幸を嘆いてばかりいるのは不幸に依存しているからだ。というもの。
ここを小説にした。
まず、主人公に尻尾が生えたという設定だ。この尻尾が「不幸」である。
尻尾は邪魔だけど、次第に馴染み、第三の足になる。これがつまり、不幸への依存であり、不幸への適応でもある。
考えや知った情報を別の形にするのは、元になったものを理解しやすくする点ではいい。例えば歴史を覚えるときにいいとされている。
でも、人に見せる場合はおもしろく変換させなきゃいけない。
その点が難しかった。
おわり
※ ※ ※
今回紹介した短編小説『尻尾』は
ショートショート集『希望抽象』(15編¥300)
に含まれています。
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