【意外と難しい?】世界の国旗クイズ!【前編】
1. はじめに
はじめまして、アインズ2期のまだがすかると申します。今回が初投稿の記事になります。地歴全般好きですが、その中でも特に世界地理・世界史が好きです。昨年の12月より副代表・発表担当を務めております。以後、お見知りおきを。
2. 自己紹介
さて初投稿なので自己紹介という名の自分語りをしようかと思います。面倒な人は読み飛ばしてもらって構いません。心優しい方は読んであげてください。
[プロフィール]
名前:まだがすかる(≠本名、≠マダガスカル共和国)
所属:一橋大学法学部1年(R5年1月現在)
出身:神奈川県
趣味:読書(ミステリー)、アイドル(日向坂46)
ーーーーーーーじぶらるたるさんの記事の感想スペースはじまりーーーーーーー
ところで皆さん先日のじぶらるたるさんの記事読みましたか?めっっっちゃ面白くないですか?共感ポイント多すぎて今度語り合いたいですね〜特に日比谷高校の項目がわかりみ深すぎ深すぎて。私の母校は名門校でも進学校でもないので、一橋では名だたる名門校出身の友達や知り合いに囲まれて肩身の狭い日々を過ごしております。……とはいえ私は受験の経験がほとんど無いので、超有名どころしか知りません。マジでごめんなさい。
もちろん「まだがすかる」というハンネは国の「マダガスカル共和国」とは一切無関係です。語呂がいいので名前だけ拝借させてもらってます(この話については後述します)。じぶらるたるさんというハンネは怒るどころか語感が良くて、名付けのセンス感じます。
ーーーーーーーじぶらるたるさんの記事の感想スペースおわりーーーーーーー
さて「一橋地歴同好会アインズ」のnoteなので、地歴に関する話をしましょう。「1. はじめに」でも書いた通り、私は地歴の中でも世界の地理・歴史が好きです。遡ること約10年前、小学校低学年〜中学年時代の私は「せかいのくにぐに」というポプラ社or小学館が出版していた図鑑(現在は絶版)を読むのにハマっていました。なかなか変わった幼少期ですね。最初に興味を持ったのは世界の国々の「国旗」でした。カラフルで多様なデザインの国旗群に目を奪われ心酔しました。そこからスマホのゲームアプリを使って世界中の国の国名・首都名・国旗・位置を暗記し、一時期は国章・通貨も覚えていました。
世界史の方は高校の授業で履修し大学受験にも使いました。しかし勉強というより趣味に近く、それが高じて大学の専攻になりました。一橋大学法学部は(法曹コースを除いて)3年生から法学コースor国際関係コースに分岐するのですが、私は国際関係コースに入りたいと思っています。今は特に安全保障に関心がありますね。
さて、自分語りと堅いお勉強の話はこの辺にしといて、タイトル回収に移りましょう。
3. 国旗クイズ
突然ですが皆さんに質問です。世界には国家がいくつ存在するでしょうか?
「国家」の定義はさまざまですが、外務省によると2023年1月現在、国連加盟国は193ヶ国、日本国政府が承認している国家は(日本を含め)196ヶ国に上ります。国数に若干のズレが生じているのは、日本が未承認で国連に加盟している国(例:北朝鮮)や日本が承認済みで国連非加盟の国(例:バチカン市国)があるからです。本記事では問題の都合上、「国家=国連加盟国+日本国政府が承認している国」と定義させていただきます。※個人の政治的立場を表明しているわけではございません。
「2. 自己紹介」でも少し触れましたが、私が世界地理を好きになった最初のきっかけは国旗でした。やはり子供だったので、視覚から入るんですね。単純です。国旗は各国の歴史や文化、宗教、政治、精神性などの意味が込められ反映され、デザインも三色旗から動物や太陽が描かれているものまで多種多様です。まさに国旗は国家の最も究極かつシンプルな象徴なのです。このように国旗や国章(国家を象徴する紋章、例:天皇家の菊の御紋(日本))など、国や地域・民族の象徴である旗や紋章を体系的に研究する学問を旗章学(きしょうがく)と言います。
そこで今回は皆さんに少しでも国旗に興味を持ってほしいということで、国旗クイズを作ってみました。国旗の画像を見て、国名を当ててください。できれば正式名称で。全10問。出題範囲は前述の国家の定義に当てはまる国です。徐々にレベルが上がっていきます。難易度は比較的難しい……かもしれません。地理オタク・国旗オタクは興奮します、きっと。それではLet's get into it ! (唐突な英語)
Q.1レベル:☆
最初はジャブから。「は?舐めてんの?」という声がちらほら聞こえてきますね(幻聴)。これはオタクじゃなくても知ってるはずの一般常識レベルです。
正解は「フランス共和国」。言わずと知れた芸術の都・パリを首都とする西ヨーロッパの国です。世界史を履修した方はご存知の通り、左から「青=自由、白=平等、赤=博愛」を表す三色旗(トリコロール)です。かの有名なフランス革命(1789年)時に掲げられた標語の一つです。(ただし、色と意味の組み合わせは俗説です。)19世紀のロマン主義画家・ドラクロワの絵画「民衆を導く自由の女神」にもフランス国旗が描かれています。(絵画内の国旗は反対方向から描かれているので左右が逆です。)
実は最近、この有名なフランス国旗の色が勝手に変更されたそうです!2020年マクロン大統領が青色をこっっっそりコバルトブルー(明るい青)からネイビーブルー(濃い青)に変えた……らしいです。2021年に発覚するまで、国民はほとんど誰も気づかなかったようです。大統領曰く「革命当時の三色旗の色に戻したかった」そうです。色の濃淡まで気にするとは、何とも芸術家気質なフランス人らしいですね、知らんけど。Next↓↓↓
Q. 2 レベル:☆☆
先程のフランス国旗を左に90°回転したような国旗です。割と有名……なはず。世界史を履修した方やヨーロッパが好きな人はわかりますね(ヒント)。
正解は「オランダ王国」。西ヨーロッパの立憲君主制の国で、ベネルクス三国の一国です(残り二国はベルギーとルクセンブルク)。首都はアムステルダム。先ほどのフランス国旗に代表される、三色旗(トリコロール)を世界で最初に採用した国だとされています。色の意味は上から「赤=国民の勇気、白=信仰心、青=祖国への忠誠」を表しています。国旗の起源はオランダ独立戦争(1568年〜1648年)に遡ります。世界史を履修した方はご存知の通り、オランダ(プロテスタント・カルヴァン派)はスペイン(カトリック)による長年の抑圧的支配から脱却し独立するため、オラニエ公ウィレムを中心に蜂起しました。これがオランダ独立戦争、別名八十年戦争です。オランダのように支配国から戦争などによって独立した国は、国旗のモチーフにも独立の精神が反映されていることが多いです。
さてオランダという国名、オランダ語では"Nederland"(ネーデルラント)、英語では"Netherlands"(ネザーランド)です。ではオランダという日本語名はどこから来たのでしょうか。それは独立戦争時の蜂起の中心的な州であった"Holland"(ホラント)州のポルトガル語読み"Holanda"(ホランダ)に由来します。しかし2020年オランダ政府は国名の通称"Holland"の使用廃止を宣言しました。曰く「正式名称で統一することでオランダの文化、規範、価値を広める」ことが狙いだそうです。ブランディングの一環ですね。では日本でも「オランダ」という国名は消えるのでしょうか。駐日オランダ大使館曰く「オランダという呼称は日本で定着しているので、変更しません」とのことです。え?なんかオランダ、日本に優しいというか甘くないですか?いいですね〜!!!
ちなみに東京都港区にある駐日オランダ大使館では、毎年春にチューリップガーデンが一般公開され無料でお花を鑑賞できます。2022年に7年ぶりに当イベントが開催され、当日は長蛇の列ができてたくさんのゲストで賑わいました。私も見に行ったのですが、色とりどりのお花だけでなく、大使自らが写真撮影に対応してくだっさたり、オランダを代表するキャラクター・ミッフィー(ナインチェ)の像があったりと見どころがたくさんありました!皆様もお時間・ご興味あれば是非行ってみてください!Next↓↓↓
Q. 3 レベル:☆☆☆
今度は毛色が変わって三色旗ではなく動物が描かれている国旗です。ヒントとしては、この国の王室と日本の皇室は親密な関係にありますね(日本語が変)。
正解は「ブータン王国」。ヒマラヤ山脈の東に位置する、インドと中国に囲まれたアジアの内陸国です。首都はティンプー。国旗の意味は「黄色=王家の権威、オレンジ=ラマ教(チベット仏教)への信仰、白龍=寛大と純粋」を表しています。白龍は王家の守護神で、「ブータン」という国名も公用語のゾンカ語で「雷龍の国」を表します(ただし自称)。またブータン国王の称号も正式には「龍王」と言うそうです。は?超かっこいいじゃん。ちなみにワンチュク国王夫妻は美男美女で有名です。気になる人は調べてみてください。眼福です。
ブータンは2013年の世界幸福度ランキング(国連調査)では北欧諸国に続いて第8位に輝き、「世界一幸せな国」として有名になりました。1972年に前国王が「国民全体の幸福度」を定量的に表す指標として「国民総幸福量(GNH)」を提唱しました。GDPやGNPといった物質的な豊かさを重視する、資本主義の価値観を無条件に肯定する現代国際社会の風潮に異を唱えたのです。しかし近年インターネットの普及によりそれまで情報鎖国状態にあったブータン国民も他国の情報を入手できるようになったことで、幸福度が下がってしまったと言われています。経済面から見ると、ブータンの主要産業は農業で、一人当たり名目GDP(INF調査、2021年)は3245米ドル(世界134位)という、いわゆる発展途上国です。経済的には決して豊かとは言えません。インターネット(特にSNS)を介して経済的に豊かな先進国に暮らす人々の生活などを知り、自国の現状を他国と比較できるようになり、隣の芝生は青く見えるようになったようです。「幸福」という主観的で相対化の難しい概念と経済の関係について考えさせられる、興味深い事例ですね。
ちなみにヒントで触れた通りブータン王室と日本皇室は以前から縁が深く交流が盛んで、実際に秋篠宮家長男の悠仁親王殿下の初の海外訪問先はブータンでした(2019年)。それでは国旗クイズ、まだまだ続きますよ!Next↓↓↓
Q. 4 レベル:☆☆☆☆
赤十字の中にさらに4つの赤十字がある国旗です。昨今ニュースでも話題になってるあの国です。
正解は「ジョージア」。コーヒーじゃないです。アメリカのジョージア州でもないです。黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス三国の一国です(残り二国はアルメニアとアゼルバイジャン)。首都はトビリシ。国旗の意味は「中央の赤十字=聖ゲオルギウス(守護聖人)、4つの小さな赤十字=4人の福音者(聖マタイ、聖マルコ、聖ルカ、聖ヨハネ)」を表します。全体を合わせてエルサレム十字といいます。国教であるキリスト教(特にジョージア正教)を反映したデザインです。
最近ではウクライナでの戦争に関連して、ニュースなどで「ジョージア」という国名を聞く機会も多いですね。実は日本における呼称は2015年4月22日に「グルジア」から「ジョージア」に変更されたので、グルジアという名前で覚えている人もいるかもしれません。いわゆる旧ソ連構成国の一国で、独立後はロシアと距離を取り欧米諸国との関係を強化するのを一貫して外交の基本方針としてきました。しかし2008年にジョージア国内の民族問題なども絡んで、アブハジア・南オセチア(ジョージア国内で独立を主張する二地域)とジョージアの軍事衝突にロシアが介入したことで対露関係が悪化、外交関係を断絶しました。そこで呼称変更の話に繋がります。旧称の「グルジア」は"Грузия"というロシア語読みで、新称の「ジョージア」は"Georgia"という英語読みです。国民の反露感情も強いジョージアにおいて国名をロシア語読みされるのは不適切と考えられたため、ジョージア政府からの変更要請に応じて、日本政府が国会での議決を経て日本における呼称を変更した次第です。
ちなみにジョージアに関連する有名人は結構います。日本推しラトビア人アルトゥルさんはジョージア在住ですし、力士の栃ノ心はジョージア出身です。駐日ジョージア大使ティラムズ・レジャバさんはTwitter上でお馴染みの有名人で、報道番組などでもよく見かけますね。さて、そろそろターニングポイントです!
Next!↓↓↓
Q. 5 レベル:☆☆☆☆
以前の国旗がある特徴を持っていたことで有名なあの国です。アフリカの大きな国です。
正解は「リビア」。東にエジプト、西にアルジェリアに挟まれた北アフリカの国です。首都はトリポリ。国旗の意味は「白の三日月と星=イスラム教の象徴、赤=剣と力、黒=イスラムの闘争、緑=イスラム教の聖なる色、高潔」を表すとされています(諸説あり)。
2010年以前は緑一色の国旗で有名でしたが、2011年に内戦で反体制派によりカダフィ独裁政権が倒された後、現行の国旗に変更されました。正確に言うと、過去リビア連合王国時代に使われていた国旗を新政権が復活させました。ちなみに緑一色の国旗は、カダフィが部下たちに一晩で新しい国旗を作るよう無茶振りした結果、イスラム教で最高の色とされる緑一色という斬新なデザインの国旗が誕生したそうです。無茶言うなやって感じですよね、部下からすると。でも、せめて三日月を白抜きするとか、工夫のしようがあったのでは?とか思っちゃったり。
ちなみに外務省の海外安全ホームページによるとリビアの危険レベルはレベル4(MAX)であり、カダフィ政権崩壊以降も国内情勢が極めて不安定で、武力衝突やテロ、凶悪犯罪が頻発しているので渡航してはいけない(というかできない)とのことです。皆さんお気をつけを。どうやって?
前編は以上です!お読みいただきありがとうございました!
Q. 6〜Q. 10は後編へ続きます。
to be continued……