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情報処理安全確保支援士のオンライン講習受講記

こんにちは。アイネの渡邊と申します。
情報セキュリティの国家資格である情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は、資格維持のため年1回オンライン講習を受講する必要があります。
今回の記事では、先日受講したオンライン講習について紹介します。情報処理安全確保支援士にご興味のある方はぜひお読みください。


情報処理安全確保支援士とは

どのような資格か

情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティに関する専門的な知識を有していることが認められる国家資格です。政府機関や企業のサイバーセキュリティ対策を強化するため、この資格を取得した専門人材を活用できる環境を整備することが目的です。

情報処理安全確保支援士の登録者数

情報処理安全確保支援士の登録者数は、2023年10月1日時点で 21,727名となっています。
政府としては、2025年までに3万人を目標としていますが、到達は厳しい状況になっています。資格登録のメリットが少ないこと、更新のための講習費用の負担が大きいことなどがその要因となっているようです。

情報処理安全確保支援士で受講する講習

情報処理安全確保支援士は、登録から3年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過により効力を失うことになっています。
最新の情報セキュリティ知識・技能を維持するため、3年の間に「オンライン講習」を3回(1年に1回、3年間で3回)、「IPAが行う実践講習」または「民間事業者等が行う特定講習」を1回(3年間で1回)受講する必要があります(下図参照)。

(IPAのWebサイトより:https://www.ipa.go.jp/jinzai/riss/forriss/koushu/overview.html

今回の記事は、年1回のオンライン講習の受講記ですが、以前に実践講習の受講記も公開していますので、よろしければ御覧ください。

私が情報処理安全確保支援士の資格を登録更新する理由

情報処理安全確保支援士には「情報処理安全確保支援士の登録者数」で述べたデメリットもありますが、私は次のような理由により資格を登録更新しています。

  • 資格更新のための講習が義務付けられていますので、知識・技能の維持ができます。

  • 最新の情報セキュリティ知識・技能は、社内および開発現場の情報セキュリティ対策に役立っています。

  • 会社に情報処理安全確保支援士が在籍することで、情報セキュリティ対策の対外的アピールができます。

オンライン講習内容

カリキュラム内容

今回受講したオンライン講習の内容は以下の通りでした。

  1. 情報処理安全確保支援士に期待される役割と知識

  2. サイバーセキュリティ体制構築・人材育成

  3. セキュリティアーキテクチャ

  4. 事例から学ぶサイバー攻撃と対策

  5. データバックアップとセキュリティ

  6. 倫理とコンプライアンス

講習の進め方

各単元毎にPDFが用意されており、オンライン上で参照して学習を進めていくというものです。単元の最後には理解度確認テストがあり、これに合格する必要があります。
テストは全5問となっており、全問正解で合格です。全単元のテストに合格しないと受講完了になりません。テストはラジオボタンによる4択、またはチェックボックス方式で、合格するまで何回も受験が可能です。再試験の場合、同じ問題が再度出題される場合がありますが、解答の順番が都度変更され、単純な記憶では正解できないようになっています。

私は業務が多忙だったため、土日や年末年始休暇を使って受講を進めました。標準学習時間は「6時間」となっていますが、1単元で100ページを超すPDFもあって、なかなか進みませんでした。恐らく標準時間の2倍以上の時間を費やしていたと思います。
なお、オンライン講習は受講開始から90日以内に完了させる必要があり、今回の私は62日目で完了しました。

受講後の感想

近年のサイバー攻撃の中で一番気になっているのはランサムウェアです。
毎年、IPAから情報セキュリティ10大脅威(*1)が発表されていますが、「ランサムウェアによる被害」は4年連続で組織編の第1位にランキングされており、大企業、自治体、病院など様々な組織に深刻な被害を与えています。
今回の学習範囲の「データバックアップとセキュリティ」では、データ破壊だけではなく、ランサムウェア対策としてのバックアップの重要性を再認識しました。その他にも社内外で情報セキュリティ対策を進めていく上で必要な知識を再確認できたことは大きかったと思います。

*1)情報セキュリティ10大脅威2023(IPA情報処理推進機構)
https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2023.html
※2024年度の解説書は2月下旬公開予定(公開されリンクを変更します)

一方で残念だった点も書いておきます。
学習方法がPDFを参照するだけなので、学習効果を落としていると思います。昨今、Udemyのような動画学習が流行っていることからわかるように、動画での学習効果の高さが知られてきています。受講料が20,000円であることや確実に受講者を見込めることから、動画学習を導入しても良いのではないかと思いました(最後にアンケートがあるのですが、毎回、動画学習を提案しています)。

最後に

オンライン講習の料金は前述した通り、20,000円ですが、今回私は個人負担なしで受講しています。というのも、アイネにはエンジニアのスキルアップを支援する制度があり、この制度を利用したからです。詳しくは下記記事をご覧ください。


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