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ブリテッシュコロンビア州で連想する映画

ブリティッシュコロンビア州ビクトリアに来ています。プライベートですけど。ビューティフル・ブリティッシュコロンビア、カナダもワクチン接種のおかげで、やっと通常の雰囲気が戻ってきました。観光地も普段の感覚になりつつあります。そして、今回はちょっとマジメなお話です。

ブリテッシュコロンビアの美しい海と山を見ると思い浮かべる映画、1999年の「ヒマラヤ杉に降る雪」。シアトル生まれの作家デビッド・グターソンの原作、Snow Falling on Cedarsの映画化作品です。お話の主人公は日系アメリカ人、舞台はワシントン州の架空の島ですが、撮影ロケ地はブリテッシュコロンビア州の日系カナダ人と縁の深い、もと鉱山の町カスローやニュー・デンバーです。

第二次世界大戦中にアメリカやカナダで日系人が強制収容所に入れられ、迫害を受けたのは知っていそうで、あまり広くは知られていない事実です。実際カナダの教師の中にも詳しい歴史的事実を知らない人が多いです。政府の意向でそうなのか、または、知りたければ自分で学習しなさいよ、となっているのか、分かりません。しかし、オンタリオ州オタワ市にあるLibrary and Archives Canada (LAC)をリサーチで訪れると、戦時中の日系カナダ人に関する山のような資料を、どうぞ、と見せてくれます。

しーんと静まり返ったLACのリサーチルームで資料の箱に埋れながら、色褪せたファイルの数々をめくっていると、遠い日本で生まれ、日系カナダ人と全く関係のなかった私もじわじわと熱くなるものを感じます。日系カナダ人に関する映画はいくつかありますが、今回は2つ紹介します。まずは、アン・ウィーラー監督の The War Between Us (1995)。第二次世界大戦下の日系カナダ人家族の物語です。こちらも撮影は実際の日系カナダ人強制収容所、ロッキー山脈の町ニュー・デンバー。

そして、もうひとつはObachan's Garden (2001)、リンダ・オオハマ監督自身の「おばあちゃん」に捧げるドキュメンタリー映画です。おばあちゃん、アサヨ・ムラカミさんの写真花嫁として渡加した人生ものがたり。今年の4月、参加したNational Association of Japanese Canadians(NAJC)主催のObachan's Gardenオンライン・イベントの収録はこちらから。

この機会に、みなさんにも少しだけ日系カナダ人の歴史を知っていただけるといいなと思います。さて、なぜ私がLACで資料に埋れていたのかは、また後ほど。。。


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