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入所直前…

入所前日の夕食は、私の半分手作りカレーを差し向えで食べました。
その後少し時間を置いてから、酒盛り開始。
父が元気だったころも、夕食時の晩酌はやらず、
就寝前に飲む習慣でした。
私が高校の頃は、その時間に合わせて居間へ行き
父母の話を聞いていたものでした。
私は一緒に飲んでませんよ、念のためにお断り
だって父は学校の先生でっしたから… 笑

この日、久しぶりにビールを飲んだ母
昔話が止まりません。
結婚後の話、私や妹たちの話、父の話…
は、出てきません。ほとんどが母が生まれ育った実家での話。
そんなものなのでしょうかね…

とりあえず、機嫌の良いままお開きとなりました。

翌2024(令和6)年5月17日、グループホーム入所当日です。
朝食はいつも通りの私手作り。
いつも通りに食べてくれました。
昼食は、母は「お昼どうする?ラーメンでも食べに行こう」と
よく言っていたので、一緒にラーメンを食べに行きました。

帰宅して小休止してから、施設へ行く前、なるべく一緒に居ようと
母の居間で話をしているうちに
「この家は私が建てたのに、なぜ追い出されて
 別の所で暮らさなきゃいけないのか」
「この家はお前に盗られてしまうのか」
「私が家から出るなんて、私は聞いていない、知らない」
「私の世話なんかしてもらわなくても自分でできる!
 お前の世話になって迷惑かけたこともないし、
 お前が迷惑だと言ったことも無いだろう」
散々なことを言い始め止まらない…

母に対し、施設入所しか選択できず、負い目
罪悪感に苛まれていたこの数週間
この日は、そんな思いがピークとなっていて
笑って施設へ置いてこられるのか不安もありました……
が、こんな状態なら、
手足を縛って首に縄をつけて引きずって施設へ連れて行くか………
私自身の気持ちが追い詰められて爆発寸前になった時、
自宅へ、妹が甥を連れて来ました。

母が私を責めている姿を見て、特に甥は衝撃を受けたでしょう…
そして妹は、訥々と母を涙ながらに説得。
小一時間ほどして、ようやく落ち着いてきた母。
「(施設へ)行きたくない!と思って
 ゴンボほり(駄々をこね)たくなった」と言う。

はぁ!?それであの言いようなのか??
母は自分から、
「私に迷惑かけたくないから施設に入った方がいいと思ってる」
「お前に土地も家も渡したいと思ってる」等
幾度となく言われています。
手のひら返し…
認知症のためと分かっているつもりですが
言われる私にも感情はあるのです。

感傷的な気持ちは雲散霧消……

荷物をクルマに詰めて、妹・甥と一緒に母を送って行きました。
ベッドメイクなどをスタッフさんがやってくれている間、
私は施設管理者さんとお話。
母は、妹・甥、他のスタッフさんと話をし、
その後、他の利用者さんとも話をし始めたころをついて
妹・甥とこっそり引き上げてきました。

帰宅願望が強い母、ですが
私はもう対応しきれません…
施設のプロのスタッフさんに一任せさせてください………

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