ライブソナーについて①

前回の投稿が2020年3月ですから、3年以上が経ちました。
FBなどでは報告しておりましたが、2020年の10月から東京で勤務となっており、バスフィッシングとは離れて生活をしています。この点、見放さずにいてくれるNOIKEマーケティングに感謝しています。
 
こっちの生活については、また別の機会にお話しさせていただくとして、昨日一昨日、U-30ドリームトーナメントが開催されており、私もライブで拝聴しましたところ、バスフィッシングの世界でもライブ中継や魚探技術の革新などデジタル化が進んでおり、主に後者ですが、あらためて記載しておきたいことがありましたので記事を更新しました。
 
以下、論文っぽくになっておりますが、文書をわかりやすく記載することを目的としているためのものです。

【まえがき】

 以下では、第一章に「ライブソナーの興隆」として、定義や魚探の歴史、ライブソナーの種類について述べる。第二章に「ライブソナーの効果」として、直接的なものと間接的なものに分けて述べる。第三章にその他操作方法などのテクニック等の各論を述べる。 
 いずれも、筆者の認識であり、執筆時点[1]の私的な文書であることに留意いただきたい。また、認識、記載に間違いがあればぜひご指摘いただきたい。なお、記載に社名、シリーズ名を記載しているが、執筆時点において、利害関係はなく、当該部分は一般論として記載している。

第一章 ライブソナーの興隆
1 ライブソナーの定義

 ライブソナーとは、魚群探知機(以下、「魚探」という。)[2]の一種であり、「前方を水面垂直断面で映すことができること」かつ、「リアルタイムな情報を魚探のプロッターの画面上で更新できること」、この2点を満たしているものであると認識している。
 海の漁船等において、一部の魚探をソナーと呼ぶことがあるが、360°の各角度において振動子からの音波返却を定時に魚探画面上で更新し、俯瞰的に表示するものであり、「垂直断面的」、「リアルタイム」という観点で明確に違いがある。
2 魚探の歴史、ライブソナーの種類
(1)魚探の歴史

 魚探の発達をバスフィッシングやバストーナメントの歴史と一緒に振り返りたい。1990年代前半までに専用のロール紙を利用した魚探機[3]が製品化され、ポイントをアナログで記録する山たて技術とともにバストーナメントプロの間で普及した。1990年代後半にはバスフィッシングやバストーナメントの流行とともに、液晶上で2D画面を表示する魚探[4]が普及した。2000年代前半になるとGPSプロッターを搭載した魚探が発売されるとさらに普及が進むとともに、艤装の多数化が進んだ。2010年代半ばに水中地形を鳥観図、俯瞰図として液晶上で表示できるストラクチャーソナー[5]が発売されると、魚探艤装の大型化も進んだ。この頃になるとトッププロでなくても、9から12インチ魚探を複数台設置する例が多くみられるようになった。また、魚探の2Dデータの記録とアウトプットが可能となり、専用アプリ[6]等でオリジナルの等深線図(マップ)が作成されるようになった。また、魚探メーカーは主に国土地理院等で公表されている地図データ(.xml)を用いて公式マップを作成し、WEBサービスで取得を可能にするなどの方法により各フィールドの地形についてはいっせいに明らかにされていった。同時期に、個社であるが360°イメージというストラクチャソナーが振動子の発射確度を順次回転させ、画面上に定時で表示する技術も進捗した。さらに、ライブソナーの初期型ともいえる製品[7]が登場した。ライブソナーが世の中に認知され始めたのは2018や2019年であったと理解しているが、筆者が明確にライブソナーを認識したのは2019年秋に開催されたJBマスターズ第4戦の上位入賞者の結果からであった。
 このように、魚探の歴史は、主にフィールドの特性やポイントの正確性、理解という点で、バスフィッシングやバストーナメントの歴史ともにアングラーを進化させたが、その一部がアングラー側の想像であったところ、ライブソナーは、それらを精緻化させるものがあった。また、前方の水中を垂直断面的にリアルタイムで見るという点で、あらゆる確度を各段にあげるものであった。この内容は、「第二章」で述べる。
(2)ライブソナーの種類
 令和5年11月現在、主に以下3社のメーカーがライブソナーの主流であると認識している。プロッター単体での機能拡張の差などもあり、メーカーにより特徴が異なる。
(ⅰ)Germin社
 ライブソナーを最初に製品化した。最新機種であるLiveScopeシリーズの振動子は三角形[8]で、プロッター本体と合わせての総額金額もさるとこながら、バスフィッシングやバストーナメントにおいてゲームチェンジャーとなった。のちに、バージョンアップによる機能拡張により、パースペクブモード[9]がサービスインした。
(ⅱ)LOWRANCE社
 ライブソナーの最新機種名は、アクティブターゲットシリーズ。LOWRANCE社はプロッター単体としては、マッピング機能やストラクチャソナーも対応しており、オールインワン性が高い。
(ⅱ)humminbird社
 ライブソナーの最新機種名は、ライブメガイメージングシリーズ。
 第二章「ライブソナーの効果」に続く


【注釈】
[1] 令和5年11月27日現在
[2] プロッター、振動子等必要なものを合わせて魚探と表現している
[3] HONDEX社に代表されるもの
[4] HONDEX社やLOWRANCE社等に代表されるもの
[5] LOWRANCE社のストラクチャスキャン、humminbird社のサイドイメージ等に代表されるもの
[6] Dr.DepthやReefmaster等に代表されるもの
[7] Germin社のPanoptixシリーズ
[8] 振動子の最新機種の形は、長方形である
[9] 水中を俯瞰的に特定150°の角度で表示できるモード。360°イメージとの違いは、特定の角度間をリアルタイムで表示できる点。後者は、360°を特定のタイミングで更新するもの。

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