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waldorf/blofeldに「1-2-3-4-5」と喋らせる方法

はじめに

ドイツのメーカーwaldorfのblofeldを6年ほど前に購入しました。発売されたのはもっと前で、確か2009年あたりだったか?発売された当時、白とシルバーで構成されたミニマルなその美しい姿に一目惚れしたものです。
それから7年後にようやく購入したものの、音楽作成に使える時間が取れず、blofeldに触れる時間もほぼ取れませんでした。
一昨年、仕事を休んでいる時に触れる時間が作れるようになり、ようやく深く掘り下げられるようになりました。
ここでは詳しくは書きませんが、blofeldにはwaldorfの過去のウェーブフォームも内蔵されてて、90年代にそのデカさと価格に驚いたWaveのウェーブフォームも一部?あります。その一つに「12345」と喋るアレもあります。
どちらもオープニングで聴かれるこの声です。当時はどうやって出してるのか、知りたくて出したくて仕方が無かったです。
下の2曲は1994年と95年の曲なので、時期はまさに小室哲哉氏がWaveを使っていた時期ですね。

blofeldで作成できそうなのは何となく知ることが出来たのですが、触っていくうちにようやく音の作り方が掴めたので、自分の備忘録も兼ねて書き残しておきたいと思います。

1.ベースプログラム選び

それではさっそく作成方法についてです。
ベースとなるプログラムは何でも良いですが、複雑なものよりも単純な作りのプログラムの方が良いです。私はファクトリープリセットの「E059 Saw 1 OSC WMF」をベースに作成しました。
無ければ何でも良いですが、複雑なマトリクスが組んであるプログラムからは、少し手間がかかるのかも(予想)

2.オシレーター選択

OSC1へWavetable51「1-2-3-4-5」を選択します。OSC2と3は使わないのでoffにしておきましょう。

オシレーター名が1-2-3-4-5と分かり易い

OSC1のオクターブはOctaveは64’まで落とします。今回はフィルターを使わないのでBalanceは何でも良いです。
次のページへ移り、Pulsewidth値を変化させながら鍵盤を弾いてみてください。なにやら喋る声になると思います。ひととおりPulsewidthの変化で遊んだらPulsewidth値を0へ設定します。

左下のPulsewidthを0から上げてみよう

そこから鍵盤をおしたままPulsewidth値を一定のスピードで上げていくと、12345と喋っていることがわかると思います。このPlusewidth値を自然に変化させるために、LFOを利用します。

3.LFOの設定

次のページでは、PMWSourceにLFO1、PMW Amountを+63と設定します。Limit WTはOff、Brillianceは127と設定しておきます。

Amount値はMaxで
Brillianceで明るさを調整できる

次にLFOの設定をします。
LFO1のShapeはSawを選び、Speedは一旦15前後へ設定しておきます。Speed値を変更することで喋る早さが変わるのでここはお好みで。今回の作成方法だと、早さとAmp Envelopeを合わせて置かないと綺麗に発声出来ないのでSpeedは15で。
本当はあるのかもしれませんが、まだ勉強不足なので今回は勘弁してください…

Speed値で喋る早さが変わる

次のページで、Start Phaseを0°にすることが重要です。freeのままだとトリガーするごとにLFOのポイントが変わります。再生を開始するwavetableのポイントが変わり1-2-3-4-5ときれいに発声できなくなるので要注意です。本来はこういう点がWavetable Synthの面白いところの一つなのでしょうね。

LFOのStart Phaseは0°で

ここまでくればほぼ完成です、鍵盤を押しっぱなしにしておくとFiveまで発声したのち、「ビー」と音が鳴り続けるのではと思います。

4.Amp Envelopeの設定

この残音の処理の最適解がまだ深掘りできてませんが、取り敢えずそれらしい音に仕上げたいと思います。
Amp Envelopeのタイプは今回はOne Shotを選びました。ノーマルなADSRでも出来るのかもしれませんが、こちらがしっくり来ました。ADSRの値は以下の通り設定してます。

Attack:0
Decay:69
Sustain:96
Release:0
Amp EnvelopeはOne Shotを選択

以上の方法で作成することで、あの「1-2-3-4-5」が出来ると思います。
注意する点は、発音中に別の鍵盤を押すとFiveと発声したのち「ピー」と鳴ってしまうことです。ここの処理をどうするかが課題です。
音声のサンプルは↓で聴いてみてください。

最後に

私はWavetableシンセはPCMシンセのようにトリガーし始めが、サンプルの発声し始めと勘違いしており、仕組みを理解するまでに時間がかかりました。しかし今回の作成を通じて、小さなサンプルの集まりが一つのWaveになっていて、小さなサンプルをループして鳴らす、順番に鳴らす、ランダムに… などどのように変調するかがポイントなのだなあと何となく知ることが出来ました。
いまはソフトシンセでWavetableタイプのものが沢山あります。クラシックなアナログタイプのシンセと方を並べるくらい市民権を得ているようにも見えます。
しかしこのblofeldは発売から10年以上も経っているにも関わらず、いまだに現行機である点をみると、いろんな意味での「良いシンセ」なのかもしれません。


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