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祭りnote

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僕の祭りへの想いや撮影のノウハウをまとめていきます。このnoteを読んで少しでも祭りの撮影に興味をもっていただけると嬉しいです。
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#とは

フォトグラファーが祭りと向き合ってみる。

はじめて見た能登の祭りがあまりにも衝撃的でした。 僕は祭りを追いかけるために勤めていた会社をやめて、石川県・能登へ移住しました。はじめて見た能登のお祭りは『あばれ祭』。「お祭り半島」とも呼ばれている能登にあって、夏祭りの先陣をきって行われるキリコ祭りです。 「キリコ祭り」はあまり聞きなれないかもしれませんが、日本遺産にも認定されている祭りです。巨大な燈籠(キリコ)を担ぎ出し、威勢の良い掛け声や太鼓・鉦の音に合わせ、町内を練り歩きます。大松明の周囲を激しく乱舞する光景は、ま

過疎化の能登で絶滅危惧種の祭り写真家の話

「地方創生」という言葉がある(あった)。 奥能登の田舎で生きている僕にとって、それは未来に希望がもてる言葉だった。しかし何年かたって、状況は変わっただろうか。おそらくお金は動いている。きっと国がどれだけお金をかけて施策したとしても、現地(田舎)で生きている人間が創生を実感することは、まだまだ先の話なのかなと思う。 以前、奥能登のとある宿泊施設の方と雑談していると「お客さんが来ない」ことを嘆いていた。どうやら僕が生まれる前に「能登ブーム」というものがあったようで、全国から能