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#11 借金返せるか? 償却前利益と債務償還年数

本記事のポイント
・医療機関の経営者、財務担当者向け
・借金を早めに返済できるかどうかを把握することが重要

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本日はzoom会議が4件、ラジオLiveが1件あり、忙しくなりそうです。ラジオLiveは感染対策をテーマにサーモグラフィーを提供されている会社の方とコラボLiveする予定です。

さて、今日は損益計算書のうち償却前利益について。

償却前利益>元本返済額となるように経営する

償却前利益とは「減価償却費+利益」になります。償却前利益を原資に借金の元本返済をすることになりますが、償却前利益>元本返済額であれば順調に借金返済ができてキャッシュが溜まっていることになります。いわゆる儲けで借金が返済できている状態です。逆に、償却前利益<元本返済額となると、キャッシュが足りなくなり、元本返済のためにさらに借金をしたり、苦しくなれば元本返済を猶予する「リスケ」を銀行にお願いする場合もあります。

借金を何年で返済できるのか?

償却前利益を使うと債務償還年数を求めることができます。債務償還年数とは「借入金総額÷償却前利益」で求められます。借入金総額は短期だけでなく長期も合わせた総額です。債務償還年数は借金を何年で返済できるのかという指標で、短ければ短いほど銀行からみて信用力が高くなります。医療機関の場合、債務償還年数は7年以内が望ましいとされています。

借金返済期間を短くするためには?

この債務償還年数を短くする方法は2つ。一つは、利益を増やす。もう一つは借入金を減らすという2択になります。もちろん、病院の建て替え直後は借入金が多いので債務償還年数は長くなり、古い病院の場合借入金が少なくなっているので債務償還年数が短くなる傾向があります。


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