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ぼくたちがCity as a Serviceにとりくむわけ

企業活動というのは、社会との関わりの中で成立しているのであって、この世の中と無縁の会社なんて無い。

だから、社会が変化すれば、企業も変化せざるを得ない。そして社会が変化する先が見えたら、企業も変化に対する備えができる。

ぼくたちが、企業の枠内にとらわれて課題解決にとりくんでいた時、このあたりで限界を感じていた。

企業活動と社会は、当然ながら緊密につながっている。だから企業活動を見通すということは、この社会を見通すということだ。でも、どうやったら社会の動きを見通すことができるのだろう。

たとえばIoTデバイスを街中にばらまけばわかるのだろうか。通信キャリアの人流データを見えればわかるのだろうか。

残念ながら、単に人が移動したデータや、混雑量を見たところで、社会を見通すなんて、全くできない。

でもわかってきたことは、特別なことなんかしなくても、企業活動の結果集まっているデータには、人の意志の断片があり、社会の息吹が込められているのだということ。

ぼくたちが、様々な企業のデータ分析をすればするほど、世の中の断面がだんだん見えてきて、次第に全体像が形を表してくることを何度も経験した。そしてそれは、特定の企業だけでなく、異なる業種のデータを見ると、よりはっきりと見えてくる。

だから、この単なる情報の集まりでしか無いデータを、一つ一つ丹念に解析をする必要があるわけだが、これには若干コツがいる。

社会とは動きの中で成立しているので、ある瞬間を断片的に捉えたデータからその姿をはっきりと見通すのは難しい。動きがあるものとして、流れがあるものとしてデータを解析すると、驚くほど生き生きと見えてくる。この社会が望んでいること、動こうとしている意識や、もどかしさのようなもの。そうしたものが見えてくる。

そうして解析をしていくと、人々が生活をするこの都市空間というのは、モノの集積なんかじゃなく、人間の思いに溢れた空間なんだと強く実感できる。

だからぼくたちは、都市を機能的な空間ととらえるのではなく、豊かな人間性あふれるサービス空間だととらえ、ひとつひとつの仕事に取り組んでいる。

そう考えることで、企業の課題や可能性は、全てこの社会との連続性の中で生まれているのだと気づくことができ、なにをなすべきかが自然と見えてくる。

AIや量子コンピュータに取り組むぼくたちが、City as a Serviceというコンセプトの取り組みをしているのは、こういうこと。

City as a Service
豊かで人間らしいサービスにあふれた都市

この観点。かなりたいせつ。

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