ニキちゃんのパーフェクト共通テストリスニング対策教室(第1問)

大学入試センター試験が「共通テスト」という名称に変更され、「みんな英語ペラペラしゃべりたいっしょ!やっちゃいましょう!」という文〇科〇省のクソゴミカスゲボ(自粛)見切り発車によって、仕様も大幅に変わることとなった。Fall GuysやApexのシーズンが変わるどころの騒ぎではなく、ただでさえコロナで不安定な世の中で、対策のしようがない新テストに赴く受験生リスナー諸君の心中を察するに余りある。

こちらのnoteは、恐ろしいことに配点が50点から100点になってしまったリスニングテストの各大問について、受験英語に詳しい美少女こと私が分析を加えたものである。適宜加筆修正していくので、模試の直前チェックや試行問題の分析にでも使ってもらえれば幸いである。

第1問A

聞こえてきた英文の意味に最も近い選択肢を選ぶ問題。要は古典的な「言い換え」の問題に近い。
この問題には2つの側面があり、
A. 事実上の「文法問題」を兼ねているということ
B. 話者の発言から「意図が推測」できるということ

がポイントだと言えよう。

Aの方は簡単で、試行調査で問われたものだと
・will have to Vとmust V
・should have Vp.p.とdidn't V
「論理的に同じ」内容を表すことを把握できれば答えられるようなシンプルな形式のもの。
文法の大問が共通テストに無いからといって文法問題にまじめに取り組まなかったオタクはここで死んでしまう。読めれば聴けるからとりあえず知識を付けた方がよい。

Bの方は他者の心を推測できるかという問題で、たとえば
・I've had enough cookies.「もうクッキーは充分いただきました」というセリフから「語り手はクッキーが欲しい」という選択肢を×にできるか
・I'd love to go to the party, but I have a lot of work to do.「パーティには行きたいが、やることがたくさんあって……」というセリフを聞いて「語り手はパーティに行けない」と推測できるか
といった能力が問われている。

総じて社会的な認知能力の基礎(小学生程度)、いわば「簡単なコミュ力」が備わっているかを試す問題といってよい。コミュ力に難のあるオタクの皆さんには心からのエールを送る。ちなみに「他者の心を推測できる能力」(心の理論;the theory of mind)はそれ自体が難関大頻出テーマの一つであり、基礎知識を入れておいてもよい。特に「サリーとアン課題」は有名。

第1問B

英文の内容に一致する絵を4つの選択肢から選ぶ問題。
イラスト問題は、問題が読み上げられる前にイラストの「分類」をしておくことが重要になると考えられる。
ポイント:4つのイラストには必ず「対立する要素」が含まれている

例えば、施行調査2回目の問題では、
①少年が1人で教室に入ってくる
②少年が1人で教室から出ていく
③少年が先生と2人で教室に入ってくる
④少年が先生と2人で教室から出ていく

が並んでいる。対立軸は
1人なのか2人なのか
入るのか出るのか
となる。「このポイントさえ聞き取れればいいな」と考えたうえで問題文を聞けば解答はかなり楽になるだろう。サイゼリヤの間違い探しの方が114514倍難しい

ちなみに問題文は"When the boy entered the classroom, the teacher had already started the lesson."であるが、結局ここでも「過去形VS大過去」など時制の知識が重要になるなど、「文法知識を反射的に使えている」ことが前提となる。他の設問でもtoo~toV構文やhave O Vp.p.構文、比較文などが意図的に使われていることがわかり、いかにコミュニケーション重視の試験といえど「っぱ文法できないとどうしようもないっしょ」という大学入試センターの意地を感じさせる。

第1問はCEFR基準だとA1に分類されており、語彙や構文のレベルは低い。まずは「読んで理解できるか」、次に「どの音が(どの音のせいで)聞こえなかったのか」を分析し、「発音できるように」練習していくとよい。しっかり発音できる文は聞こえるようになるもので、音のパターン自体は多くないので慣れてくれば十分点が取れます。毎日少しずつやっていきましょう。

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