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「a」と「the」の聞き間違いの原因 @TOEIC 問題より

お客様から、TOEICの聞き取り問題のことで質問をいただきました。(TOEIC の過去問より)
around a tabel という一文がでたとのこと。

この 「a」 が 「the」 に聞こえてしまう というのです。

どうして混乱するのか…といいますと…。

 「a」 と 「the」 は、単語ひとつひとつでは、

聞き間違うことなど、ありえない音ですが、
これらが登場する際の 
前の単語 の 語末の子音次第では、
聞き取りにくくなっているようです。

例文は  around a table 

「around」 の 最後の子音 「d」 と、
「a」 がくっつくと、
「d + a 」が  「da」 という音になります。

これが、 「the」 の音に聞こえてしまうのは、おそらく…。

両方とも、 
1) 舌の先端を使っていること(舌頂音)

2)「d」 は 上前歯根っこの辺り=歯茎硬口蓋 のあたり
   「th」 は 歯音 (上下の前歯の間に舌を挟んで出す音)なので、
   調音点が距離的に近いこと、  

3) 両者とも母音の発音が、
   発音記号でいう [ə] (あいまい母音)になることから、

間違いやすいのかもしれません。


基本的に、「破擦音」 と 「破裂音」 の違いですから、
子音の音「d」 と 「th」 の 調音点を
使い分けることができていれば、
ほぼ聞き取れることになります。

つまり、かねてからお伝えしているように、
正しい発音ができるようになると、
自ずと、リスリングも、よくなる… 

聞き取れるようになる…ということなのです。

…とはいえ、難しいですよね。

特に、試験会場などで、音源から聞こえてた音声で、
しかも、話者が 
英国英語やオーストラリア英語だったりすると、
それはもう、どのくらい聞き慣れているか…にかかってきますから、
無理もないことではないかと…。

後は、文章全体の流れから 「a」 なのか 「the」なのかを
推測して、読み解くしかないのです。

特に TOEICの試験などを受ける場合には、
リスニングに関して言いますと、
どれだけたくさんの種類の英語の発音を耳にしているか…です。

一口に英語とはいえ、お国柄、アクセントや発音が異なり、
言い回しも、微妙に違っていたりします。

その感覚をつかむまで、「聞きまくる」…というのもアリです。

が、大事なことは、聞きまくって、違いを理解するためにも、
まずは、正しい調音点と発音法で
本来の英語の音で発音できるようになることが、
先ではないかと理解しています。

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