「Herb(ハーブ)」の発音、 [H]は、言わなくていいの?
先日、友人のA子さんと英語の発音の話をしていた際に、曰く
「ハーブティーのことを、 アーブティーっていうのね?」と。
A子さんは、先月。
北米に住む友人宅を訪れた際、アメリカ人のご主人に
「何が飲みたい? コーヒー? 紅茶?」(もちろん英語で…)
と、聞かれた際に
「ハーブティー」と答えたそうです。
ところが、何度言っても伝わらない。
そこで、A子さんが
「ペパーミント、カモミール、ジンジャー…」と
ハーブの名前をあげたら、やっと
「HERB TEA だね!」と。
わかってくれたと思いきや、何度聞いても
「アーブ ティー」? としか返ってこないというのです。
でも、ご主人が台所から持ってきたのは、
明らかにペパーミントのハーブティ。
それを指示しながらやっぱり
「アーブ ティー」…。いえ、[エURb]って全く違う音に聞こえて…
かなり混乱されたとのこと。
そこでA子さん、ご帰国後に、レッスンにて
「どうして 語頭の“H”は発音しないのですか?」という質問でした。
ここで、発音のポイントは2つ。
1) 冒頭の「H」は、発音しないの?
2)「-er」が、とても強いこと
です。
「3種類の母音」でも書いた通り、
発音しない文字が、
英語には多々でてきます。
例)PSYCOLOGY, THROUGH, KNIGHT, MUSCLE などなど。
この 「HERB」もその一つ。
「HERB」の発音が、「アーブ」と聞こえます。
厳密には…。
最初の「HER = アー」の部分がやっかいで、
〔e〕 の部分について
・口=顎を 35度ほど開いて、
・口角を “E” = [e] の状態(横に広げた)にしたまま、
・口角に力をいれて引き上げ、(=あまり口が開きませんね)
・“E” = [ə] を発音する際には、 お腹の底から声を出すようにし
〔r〕 の部分について
・「e」 のすぐ後に “R” が続くので、
・口の中では、舌の中央にくぼみをつくるようにしながら
思いっきり上に丸めあげ
舌の両側面を口蓋(口の中の甲の部分の最も高いところ)に向けて
くっつけるようにしスタンバイしながら、
・[ə] の音を意識しながら、腹の底から声をだすと、
・息が、丸まった舌の中を通って、
➡ “ER”の音 すなわち の [ˈɚː] という音になります。
“E” と “A”の間をとったような感覚の音 + “R”
とても強い音です。 (腹から息を出すので…)
…と、 ここまで、 Gail式の発音指導でした…。(^^)/
実際に、こちらにまとめてみました。
英語の発音も、
日本語の発音も、
あなたの
口蓋の特徴
発音のクセ
体形
目的に応じた
発音のアドバイスをけると、
きっと、
相手に伝わる発音が実現できます。
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余談ですが…。
「HERB」 を発音する際、
“H” を発音していないように聞こえる理由として…。
確かに、スペイン語で、ハーブのことを
「HIERBAS(イエルバス)」といいますが、
スペイン語では基本的に
「H」を発音しないのが通常。
なので、その流れ(ラテン語の流れ?)から、
英語でも発音しないのかもしれない…と。
でも、私にはどうしても
その“H”が微妙に発音されているように
聞こえてならないのです。
もしかすると、多くのネイティブは「発音しないよ!」
というかもしれませんが、
先の 「ER」の直前に、
音としては現れないけれど、
呼気(息の音)としての
“H”は、確かに聞こえるのです。
仮に “ERB” という単語があったとして、 それを発音する際に、
私には、どうしても “HERB” とは同じに発音できないのです。
文字になっているということは、
それなりの理由があるのでは…
とも理解しています。
※ちなみに、英国圏では
“H”をしっかり発音して、
HERB =[ hˈəːb]
と発音されているようです。
海外旅行などで、
コーヒーや紅茶に飽きてきたころ、
優しい香りがする ハーブティーが 飲みたくなったとき、
英語の「HERB」の発音が伝わると、
今まで、知らなかった HERB TEA に
出会うことができるかもしれませんね。
ぜひ、お試しを。 (^^)/
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