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【日本人ALT】30人を相手にするべき工夫

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【日本人ALT】は英会話学校の講師・英語教材制作・子供から大人に教えた経験のある私が、ALTとして小学校の外国語の授業を見て感じたことをお伝えしています。
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私がALTとして行っている学校はひとクラスに30名ほどの生徒がいます。これまで英語を教えてきた英会話のクラスはだいたいは生徒が5〜10名でした。授業をやっていくにつれて、30名に教えるときどんな点が難しいのか、どんな工夫が必要なのかがどんどん見えてきました。


把握が難しい

新しい表現や単語を紹介するときは、カードを使ってたくさん練習し「音」を覚えてもらいます。ある程度練習したら、覚えられたか確認するために、カードを見せて生徒に言ってもらいます。

先生:What's this?
生徒:Spring!

「おぉ!なかなか声も出ていて、きちんと発音できているから、覚えたかな」と思い発話が必要なアクティビティにやゲームに移ります。でもアクティビティで個別にやりとりをするような場面になると、意外と言えていない子が多いことに気づきます。

「あれ?覚えたと思ったのに!」これが大人数と少人数の違いでした。今までの少人数クラスの感覚では、生徒たちの声を聞いてある程度言えてるな、覚えたな、というジャッジができました。大人数だとできる子たちが大きな声で自信満々に言っていたりするので、この時点で「できている」とジャッジすることはできないなことに気づきました。今までの感覚で進められないなと実感しました。

自分(私)の耳を信用することができないと思ったので、何かひとりひとりの理解度を可視化できるものが必要です。そこで次の2つを意識しました。

ゲームの工夫

単語などを練習した後は、習った単語を使ってゲームをします。楽しく英語に触れられるので子供たちも楽しんで参加してくれます。大人数のクラスでは、この場で工夫が必要です。私が意識したのは、子供たちの理解度がわかるゲームにすることです。

例えばリスニングの理解度をチェックをしたいとき。3〜5つの単語を黒板に並べ番号を振り、聞こえた英語の番号を指で見せてもらいます。そうすると一人一人の反応が見えるので、理解度がチェックできます。そうすると自信がなさそうな単語を繰り返し練習したりできます。

低学年では教室の壁4方向にカードをおいて、聞こえた単語の方を向くというゲームをしました。立って体を動かすので楽しんでくれます。飽きてきたら、目をつぶってやるとさらに盛り上がりますし、「真似」ができないのできちんと考えてゲームをしてくれます。

単純に生徒に聞く

生徒たち一人一人が単語をどの程度言えるようになったのかを確認するのはとても難しいですし、時間がかかります。そこで子供たちに聞いてみよう!と思いました。「このカードの英語を自信持って言えないなって言う人、手をあげて〜」子供たちは素直です。わからないものはわからないと手を上げてくれます。そしたらその単語を覚えるために5回言うよ〜!と言って練習します。

この方法を繰り返すことで、自分で言えるようになるために練習する意識が身につきますし、自分ができているかできていないかを客観的に観察する癖もつくと思います。自律した学習をするためには、まずわからないものをきちんと理解する力って必要ですよね。わからないものがわからないときちんと言える場を提供するのも大事だなと思います。

まとめ

ALTをするようになってから30人を相手にするクラスで、どのような工夫が必要なのかがわかってきました。もし準備時間がもっとあれば、プリントを用意したり、カードを生徒の人数分用意したりすることで、それぞれの理解度や習熟度をきちんとチェックする方法がもっとあると思います。

また生徒自身で理解度や習熟度をチェックしてもらう流れをシステム化していきたいなと思いました。その流れが徹底できていれば、生徒が自分自身でできない部分を把握し、自分の力で学んでいくことができるようになります。そうするとわかる子が教えてあげたりと、生徒同士で学んでいく環境も作れるのではないかと思います。主体的で対話的な学びにつながるのかなと…!

小学校で英語を教えている方とつながれたらいいなと思っています。コメントお待ちしています!

こちらに日本人ALTの記事をまとめています。見てみてください。


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