Keita Ikewaki

現存する地域の魅力の再編集とソフト事業による住民エンパワメント向上。 大学地域連携アドバイザー/観光ディレクター  著書「参加したくなるまちづくり―半田市亀崎での地域資源発掘型活動の記録」

Keita Ikewaki

現存する地域の魅力の再編集とソフト事業による住民エンパワメント向上。 大学地域連携アドバイザー/観光ディレクター  著書「参加したくなるまちづくり―半田市亀崎での地域資源発掘型活動の記録」

最近の記事

「若者にとっての中心市街地とは」という問い

先日パネリストとして参加したトークセッションで、「若者にとっての中心市街地とは」という問いが投げかけられた。 その時は自分の考えていることを明確に言葉にできなかったのだけれども、ここ数日その問いに向き合っていくうちに、少しずつ見えてきた部分が現れてきたので、今考えてることを書き留めておこうと思う。 大人が抱く若者への幻想この問いを考えるにあたって、まず「若者」という存在がどういう存在なのかを偏見や先入観を持たずに理解する必要がある。 地域活動をしている大人たちは、若者に

    • 夏の夜の光に人々が見たものは

      半田運河CanalNightという夏のイベント今年も半田運河キャナルナイトを開催することができた。 愛知県半田市にある「半田運河」という唯一無二のロケーションを利用して、夏の夜に2日間だけ行われるイベント。ここ数年で認知度も少しずつ上がり、今年の開催ではイベント前の時間から続々とたくさんの人が集まってきてくれて、僕はその光景を感慨深く眺めていた。 イベントの中で最も人気の企画は『ヒカリノ玉』と呼ばれる、LEDライトで点灯する玉を運河に投げ入れる企画。陽がゆっくりと沈み始

      • 巻き込まれる渦の中で

        現役生活に幕を閉じた日本最古の跨線橋2021年6月5日。JR半田駅付近で実施されている鉄道高架化事業に伴って、半田駅にある跨線橋が現役生活に終止符を打った。建築当時から同じ場所にある跨線橋としては日本一古い跨線橋。そんな日本一古い跨線橋の最後の日ということもあって、最終列車の運行では、多くの人々が最後の勇姿を見送った。深夜24時を超えていたにも関わらず。 JR半田駅の跨線橋は、クリーム色と小豆色のツートンカラーがまず目を引く。またその他にも、明治43年に建築されたということ

        • 商店街のイルミネーションが起こしたコミュニティ革命

          まちなかに突如あらわれたドーム型テント愛知県半田市にあるJR半田駅から徒歩3分ほど行った大きな交差点の角に一風変わった空間ができ、話題を呼んでいる。「やどかり公園」と名付けられたこの小さな空間は、蔵しっくたうん商店街(半田駅前商店街振興組合)と市民活動団体「たのしあん」が共同企画として始めたパブリックスペースだ。 スペースを広く覆うように敷かれた人工芝の上には、椅子やテーブル、ハンモックなどが設置されているが、その中でも中央に鎮座する半透明のドーム型のテント「たのしあんドー