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#31【レディ・プレイヤー1】ep.1「まさにメインテーマ作曲の、教科書のような一曲」

※この記事はPodcast番組「映画にみみったけ」内のエピソード#31にあたる内容を再編集したものです。

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【レディ・プレイヤー1について】

2018年公開

監督:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:アラン・シルヴェストリ

作曲家紹介

 アラン・シルヴェストリさんはこのポッドキャストでも取り上げたバック・トゥ・ザ・フューチャーで音楽を担当されていた音楽家です。
 やはり特筆すべきはワクワクするようなメロディメイクとブラスセクションです。
 アドベンチャーやこれから始まる冒険を感じさせる、ドキドキするような胸の高鳴りや、これからなにかが始まるような期待感を音楽で表現させたら右に出る音楽家はいないのではないかと思わせます。
 サブスクリプションの回で詳しくやりましたが、特徴的なワクワク感はメロディもそうですが、キー(調)の曖昧さであったり、拍子の細かい変更で表現されていることが多いです。
 そして、ブラスセクション(金管楽器)の使い方が非常に耳を惹きます。
 その明るく明瞭なブラスは、特にメインテーマのような楽曲のとても力強くハツラツなメロディでよく使用されます。
 その表現力もまた右に出るものなしと言った感じです。

作曲家作品

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART 1,2,3
プレデター 1,2
ボディガード
スーパーマリオ 魔界帝国の女神
フォレスト・ガンプ/一期一会
マウスハント
スタートレック 叛乱
スチュアート・リトル 1,2
ハムナプトラ2/黄金のピラミッド
リロ&スティッチ
トゥームレイダー2
ヴァン・ヘルシング
ポーラー・エクスプレス
ナイト ミュージアム 1,2
特攻野郎Aチーム THE MOVIE
キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
アベンジャーズ
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
アベンジャーズ/エンドゲーム
レディ・プレイヤー1
ピノキオ

登場人物

ウェイド・オーウェン・ワッツ / パーシヴァル:
主人公の少年。イースターエッグを探すガンターの一人。

サマンサ・イヴリン・クック / アルテミス:
IOI社に対抗するレジスタンス活動をおこなっている少女。

ヘレン・ハリス / エイチ:
ウェイドの親友。現実世界では女性。

ゾウ / ショウ:
ウェイドの友人。現実世界では11歳の少年。

トシロウ / ダイトウ:
ウェイドの友人。現実世界では日本人の青年。

ノーラン・ソレント:
IOI社のCEO。暴力的な手段でイースターエッグの鍵を手に入れようとする。

アイロック:
ソレントに雇われてウェイドを追うプレイヤー。

ジェームズ・ドノヴァン・ハリデー / アノラック:
「オアシス」の開発者。

あらすじ

 多くの人がスラムで暮らす、2045年の未来。
 人々は現実から逃避するように、VRの世界「オアシス」にのめりこんでいました。
 そんな中、オアシスの創始者であるジェームズ・ハリデーさんが、ある遺言をのこして亡くなりました。
 その遺言とは、オアシス内に隠したアイテム「イースターエッグ」を発見した者に、莫大な財産とオアシスの運営権を与えるというものでした。
 こうしてハリデーの遺産を狙う人々は、イースターエッグを追い求める「ガンター(エッグハンターの略)」として、日々ゲームに挑んでいました。
 17歳の少年ウェイドくんも、そんなガンターの一人。クリアすればイースターエッグにつながる鍵が手に入るといわれるレースに夢中でした。
 しかし、5年前から多くのプレイヤーが挑んでいるにも関わらず、未だにレースをクリアした者はいません。
 そんな中、ハリデーの記録映像からヒントを得たウェイドくんは、奇抜な方法でレースをクリアすることに成功します。
 見事第一の鍵を手に入れ、一躍有名になったウェイドくん。
 しかし彼の元には、イースターエッグを狙う大企業、IOI社の刺客が迫っていました。


【メインテーマ】

 今回はこの楽曲のメインテーマについてみていこうと思います。
 この楽曲は作品の中枢を担う鍵や、見せ場であるクライマックスなど、ここぞというシーンで演奏されます。
 ですので、作中では4回しか演奏される機会はありませんが、非常に印象的で視聴者の耳に残る作りになっています。
 アップルミュージック レディープレイヤー1 オリジナル サウンドトラック 21曲目に収録されている「レディープレイヤー1~メインタイトル」という楽曲の一部です。
(演奏)
 
シーズン1 ジュラシック・パークやシーズン2 バック・トゥ・ザ・フューチャー、シーズン3 アトランティスと同様に、アクション・アドベンチャーの作曲がされています。
 作りとしては、やはり第1主題と第2主題に分かれています。
 第1主題のメロディがこうですね。
(演奏)
 そして第2主題がこうです。
(演奏)
 やはり第1主題はヒロイックで力強いメロディで構成されます。
 ハーモニーをとってもここはアドベンチャー音楽の作曲の理論に適った作りをしているので、ヒーローや冒険、壮大さなどをイメージさせる意図があります。
 そして第2主題で一気に親密で叙情的な作りへと変化します。
 冒険というよりは、愛や誰かを想う気持ちなど非常に個人的な表現が入ります。
 やはりここもアドベンチャー音楽の作曲理論に適っています。
 この2つのイメージを合わせることで、アクション・アドベンチャー音楽は作られています。
 詳しく知りたい方はシーズン2 ep1のバック・トゥ・ザ・フューチャーの回でやっていますので、まだの方はぜひ聴いてみてください。
 話は戻りますが、この2つの主題を映像に合わせて使い分けているのが、また非常に面白いんです。
 1曲の中に2つの意味を持たせることで、壮大な世界観に感激させつつ、親密で近くに感じることで共に冒険を体験しているかのように思わせる効果があります。
 アドベンチャー映画には、自分との関係を感じないほどに遠い世界観に対し、そうは思わせない細かい工夫がされています。
 しかしあまりにも近くなりすぎると、冒険に壮大さがなくなってしまうのでバランスが非常に大事だと思います。
 ですので、そのバランスは映画によって様々です。
 第1主題と第2主題のバランスで、その作品がどこに親近感を与えたいのか、またどのようなことを伝えたいのかが見えてきたりします。
 今回は最後のシーンでその使われ方が顕著に現れています。
 ではシーンごとで見ていきたいと思います。
 前置としてこの作品は「オアシス」という大人気VRゲームでイースターエッグ(ゲームにおける開発者による隠し要素のこと)を見つけ出せば、莫大な遺産とオアシスの運営権を手にできる。という話です。
 そのイースターエッグを手に入れる条件として、3つの鍵を手に入れなければなりません。
 今回のメインテーマは、特にこのイースターエッグに関連する内容が演奏の動機となります。
 まずは、鍵とイースターエッグに関連するシーンから見ていきたいと思います。

鍵とイースターエッグに関連するシーン1

 1つめのシーンは
27:56
 
1つめの鍵を手に入れるシーンです。
 ゴールと同時にファンファーレが響いて、オアシスの開発者である生前のハリデーさんが残したアバターが鍵をくれる時に演奏されます。
 ここでは第1主題だけが主人公を祝福するように演奏され、鍵を手に入れたこととイースターエッグにプレイヤーが初めて近づいたことが演奏の動機になっています。
 イースターエッグがメインテーマと強く結びついていることがわかる最初のシーンですね。
 メインテーマは3つの強さに分けられていて、1つめは、鍵を手にした時の弦楽器による親密な演奏です。強さで言うと一番弱いセクションです。
 2つめは、次の鍵のヒントを表す巻物を手にした時の演奏です。ここではコーラス(合唱)が追加され、神秘的な演奏です。強さで言うと中程度です。
 3つめは、イースターエッグに一歩近づくたび手に入るポイントがあるのですが、そのポイントが掲載された順位表に、パーシヴァルと名前が載ったタイミングです。金管楽器が追加され、強さで言うとここでは一番強いです。
 この強さのグラデーションがサラッと演奏され、映像のレベルと意味になぞらえて演奏され分けます。

鍵とイースターエッグに関連するシーン2

 2つめのシーンは
1:11:12
 
2つめの鍵を手に入れたあとのシーンです。
 ここは鍵を手に入れたタイミングではなくその後の、ヒントの巻物が入っているドアみたいな箱を鍵で開けるシーンで演奏されます。
 先ほどと違うのは、鍵を手にしたタイミングで演奏されるのではない点です。
 ここでも第1主題が演奏されてます。
 1つめのシーンでは、鍵のこと、ヒントの巻物のこと、それと順位表の3つを説明する必要があったため、演奏は多く演奏されていました。
 しかし2つめの鍵では、鍵を手にしたタイミングではなく、その次につながるヒントを手にすることで演奏されるという、より端的に感じさせる演出になっています。
 こう聞くと少しサッパリした演奏の動機に感じますが、そうではなく主人公がイースターエッグに近づくことが演奏の動機に強く結びついているからなんです。
 ですので、2つめの鍵を初めて手にしたのはサマンサさんであることと、次のヒントが登場することで間接的に主人公もイースターエッグに近づいたということが演奏の動機になっていました。

鍵とイースターエッグに関連するシーン3

 3つめのシーンは
1:55:18
 
3つめの鍵を手に入れるシーンです。
 この鍵は主人公が手にするので、鍵の登場時から演奏されます。
 しかし、現実世界ではIOIに追われていて、車でチェイスしています。
 ですので、鍵を手に入れたときに演奏されるメインテーマのフレーズは一部で、すぐに現実世界に場面は移りチェイス音楽に切り替わります。
 このチェイス音楽というは仮想世界に場面が移っても演奏されます。
 これには理由があって、現実世界ではカーチェイスを繰り広げているので、車体は大きく揺れています。その揺れが仮想世界での主人公の行動にも影響を与えます。ですので、鍵を受け取ろうとしてもうまく立っていられずによろめいてしまいます。
 この現実世界と仮想世界が入り混じる感覚と、捕まるかもしれないという緊迫感が、チェイス音楽を演奏する動機になっています。
 その後すべての鍵で開けるドアが出現し、揺れる車でうまく挿すことができない鍵で主人公が悪戦苦闘しているシーンでも演奏は続きます。
 その後、最後の鍵を挿し、鍵をひねった時に一番の盛り上がりでメインテーマが演奏されます。

 ここまでの演奏は全て第1主題が演奏されます。
 3つめのシーンは途中でIOIとの戦闘が入り、戦闘後に第2主題が演奏される作りになっています。
 ですので、一旦第1主題をみていきます。
 3つめのシーンでは第1主題が3つの異なる演奏方法で使われています。
 1つめの演奏方法は最後の鍵が登場するシーンです。ここは親密で、初めて鍵を手にする時と近い演奏がされます。
 2つめの演奏方法は鍵を手にしてから、ドアを開けるために体勢を崩しながらも、鍵穴に鍵を挿そうと悪戦苦闘するシーンです。ここはチェイス音楽が演奏されているのですが、非常に巧妙にメインテーマのメロディが織り交ぜられています。チェイスとメインテーマの2つの意味を持つ楽曲となるわけです。
 そして3つめの演奏方法は、最後の鍵をひねったタイミングでもっとも力強く演奏されます。ここは1つめのシーンで順位表に名前が載った時に近い演奏がされます。この楽曲のもっとも意図したい楽器構成というわけですね。
 その後ドアが開くと、メインテーマは一旦演奏を止め、コーラスが印象的な神秘的な演出としての楽曲が演奏されます。
 ここではハリデーさんが誓約書と鍵を渡してくれるシーンまで演奏され、忙しいですが現実世界に場面は移り、チェイス音楽へともどります。
 この時のチェイス音楽は、メインテーマのメロディを含んでいませんね。
 ここまでがメインテーマの第1主題の演奏です。
 その後、IOIを一旦退けて、誓約書にサインをしようとするのですが、ハリデーさんの真意に気づきサインを拒みます。
 この時に第2主題が演奏されます。
 ハリデーさんは自分の過去を清算するかのように、この一連のイースターエッグの謎を設けていました。
 誓約書もモローさんに株の所有権を放棄させたオマージュになっているようで、それに気づいた主人公に「そうか、ただ確かめたかったんだ」とハリデーさんは言い、自分の過去の映像へと主人公を招きます。
 このシーンでは、壮大という表現ではなく非常に親密で、なんならハリデーさんの個人的な事象を表しています。
 こういう一気に話の解像度が上がるような、どこかにフォーカスした時、第2主題が演奏される意味を強く持ちます。
 今回はハリデーさんの過去にフォーカスした時、第2主題が演奏される動機となったわけですね。

 その後、
2:01:06
 
IOIのCEOであるノーランさんが拳銃を持って、主人公の元へ行こうとするのですが、そこへスタック(主人公の住んでいるコンテナハウス群)の人たちが現れノーランさんの前に立ちはだかるシーンです。
 ここで第2主題が演奏されます。
 シーンはハリデーさんの過去の中に移り、イースターエッグをどこにしまったかと探しているハリデーさんから、現実世界は辛いことも多いけど、現実世界でしか味わえないものもあるよねって話をされます。
 そして満を辞してイースターエッグを手に取り、ノーランさんが襲いにいきますが、その輝きに見惚れてしまいます。
 その後タイミングよく警察が登場し、ハリデーさんは過去の部屋から居なくなり、現実世界ではハリデーさんと初めにタッグを組んでいたモローさんも登場、主人公とサマンサさんのキスシーンへと移るという流れです。
 映像のエネルギーレベルが低いためあまり感じませんが、このめくるめく場面の移り変わりの後ろで、第2主題が演奏されています。
 これらのシーンは非常に親密で、冒険や壮大さとは違うベクトルの話になっています。
 それが第2主題の最大の効果となって、壮大だけども親近感を感じる、共感させるという意味で観客に冒険を体感させる手法がとられています。
 これでメインテーマの完成ですね。
 第1主題のような壮大な冒険だけを描いては観客は感情移入できないので、第2主題のような親密で個人にフォーカスした内容を入れることで、その両方を体験したかのように感じさせる作りになっていました。
 これぞアドベンチャー音楽といった作りですね。
 この後も、モローさんの誓約書の件だったりがあり、そこまで第2主題が演奏され、オアシスは仲間と一緒に運営するとモローさんに伝えると、「いい選択だ」と声をかけてくれます。
 そしてスタックの皆さんが歓迎してくれ、第1主題が演奏されます。
 この第2主題から第1主題へのつながりが、エンディング感を強く演出しています。
 エンディングでは違う楽曲が用意されていますので、この一連の流れがメインテーマの最後の演奏になります。
 そしてBTTFでもそうだったのですが、アランシルベストリさんの特徴のひとつでもあるクレジットへの橋渡しとして、金管楽器のファンファーレが短いフレーズで演奏されるのが非常にいいですね。

鍵とイースターエッグには直接関係のないシーン1

 次に、鍵とイースターエッグには直接的な関係のないシーンをみていきます。
8:38
 
ハリデーさんが死後残したビデオレター(?)でイースターエッグを残したことを世界に発信するシーンです。
 バラードに編曲された第1主題がここでは演奏されます。
 ハリデーさん本人の映像時のみメインテーマが演奏され、その後魔法使いみたいなアバターになり、イースターエッグに到達するには3つの鍵が必要である、という説明をする時はメインテーマは演奏されず、コーラスが印象的な隠秘的な演出へと変化しています。
 このメインテーマが演奏される動機はやはり、イースターエッグの存在が初めて明るみに出たことです。
 この後にタイトルロゴが登場するのが、ゲームのチュートリアルみたいでとてもテンションが上がりますね。

鍵とイースターエッグには直接関係のないシーン2

 次に
24:26
 
1つめの鍵のヒントを探すべくハリデー年鑑という施設に訪れた主人公が、若き日のハリデーさんとモローさんのやり取りを見ているシーンです。
 このシーンではバラードに編曲された第2主題が演奏されます。
 ふたりのやりとりはザックリ言うと、ゲームの域を大きく逸脱してしまったオアシスというゲームを、テレビゲームだった頃のオアシスに戻したいというハリデーさんの意見と、もはやゲームの域を逸脱してしまったのでルールを設ける必要があるというモローさんの意見がぶつかるシーンです。
 最後のシーンを知ってしまっている僕たちからすると、このやりとりがきっかけでイースターエッグを手にしたものに運営権をつける本当の意図が隠されていることに気づけます。
 まさにそれが第2主題の演奏に繋がると言えます。
 イースターエッグを手にした後に、演奏された第2主題はこのシーンが伏線になっていたんですね。

鍵とイースターエッグには直接関係のないシーン3

 最後に
1:38:31
 
IOIと仮想世界で直接対決するシーンです。
 戦いは拮抗していて、主人公チームが優勢になるタイミングで演奏されます。
 この時の演奏はほんのひとフレーズだけですが、第1主題のヒロイックなメロディで、力強く前進していくような演出として使われています。
 このシーンがあることで、イースターエッグに直接的に関係性はなくとも演奏される場合があるとわかりますね。
 主人公側のポジティブなイメージに起因して第1主題は演奏されていました。

 以上、メインテーマが演奏されていたシーンをみてきました。

メインテーマ まとめ

 6つのシーンを見てきましたが、イースターエッグが動機で演奏されていたと思っていましたが、蓋を開ければ、主人公がポジティブで力強い前進をしていく時に演奏されていることがわかりました。
 しかしそれはあくまでも第1主題で、第2主題が演奏されていたのは、仲間のことを意識している時でした。
 この仲間は主人公に限ったことではなく、なんなら主人公ではなくハリデーさんの仲間、要はモローさんが演奏の動機と言っても過言ではないかもしれません。
 シーンを振り返ると、初めて演奏されたのはハリデーさんとモローさんの過去の映像で、二人の意見が割れ、対立するシーンです。
 次に演奏されるのは、3つ目の鍵を手に入れた後、誓約書にサインをしなかったシーンです。
 ここは先ほどのハリデーさんとモローさんの対立のシーンのオマージュになっています。
 そのための演奏と取れます。
 そして最後にスタックの人たちが守ってくれるシーンと過去のハリデーさんと対話するシーンと現実世界でモローさんに会うシーンです。
 スタックの人たちは仲間ですし、過去のハリデーさんも現実世界でしか味わえないものもあると言っています。
 そして現実世界でモローさんから本物の誓約書を渡されます。
 これらのシーンでのモローさんの出現率の高さはすごいです。
 最後のシーンは第2主題がずっと演奏されているので、シーン全体として捉えると仲間を意識させられます。
 モローさんのための第2主題ととるのは少し乱暴なので、ここは仲間のための演奏ととるのが収まりとして良さそうです。
 このように第1主題と第2主題が全く別のベクトルでも、最後にこの二つが合わさり、両主題の意図を同時に表現する手法はエンディングでとても効果的に機能していました。


【エンディング】

 最後までお読みいただきありがとうございました。
 映画にみみったけ、放送時のパーソナリティはヨシダがお送りいたしました。
 podcastのエピソードは毎週日曜日に配信中ですので、そちらでもまたお会いいたしましょう。
 ではまた!

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