INSIDE / インサイド(2023年劇場公開)
ウィレム・デフォーの一人芝居。アートは生きるのに役に立つのかという大命題への批評的なアンサー映画。
ウィレム・デフォーの彫りの深い顔自体が芸術的。映画のアートポスターもキュビズム仕様。
ペントハウスに閉じ込められる美術泥棒というワンテーマ、ソリッドシチュエーションだけで105分緊張感が続くのは順撮り演出が成功しているから。ネモ(ウィレム・デフオー)の憔悴が手に取るようにわかります。
様々なアート作品でいっぱいのペントハウスが、修羅場と化す様を笑って見る映画なのかもしれませんが、アートの功罪をなかなかに考えさせられました。
この映画全体で一つのアート作品だと言えるかもしれません。掃除婦との関わりで逆に孤独を際立たせる演出など感心しました。作中で使われているアート作品は全て本物。このサイトに代表的な作品の解説があります。
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