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2015 eiga ベスト10

①雪の轍:196分ですらこの映画に没入すると短い。ベースにチェーホフとドストエフスキー、トルストイの無抵抗主義を肴に、シェイクスピアをまぶした超弩級の文芸哲学叙事映画。構成要素は重たいが人間存在の暗部をカッパドキアの自然の中で快活に描くなんて映画の奇蹟。

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②マッドマックス 怒りのデス・ロード :空前絶後のリブート大成功作品。スタッフ、キャストのパフォーマンスに畏敬の念を禁じ得ない。特にシャーリーズ・セロンの熱演はトム・ハーディを完全に凌駕。ジョージ・ミラー監督に人間の可能性のマックスを教えられた。

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③ローマに消えた男

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④コードネームU.N.C.L.E.:当時のUSA vs ソ連 の構図をちゃんと説明しておいてからのカーアクションというオープニングは満点。ローマを舞台にした駆け引きにお色気をまぶし、スパイ映画らしいどんでん返し、そしてクライマックスさらにエピローグと無茶苦茶楽しめた。

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⑤ベテラン:チェバル(財閥)の御曹司とキョンチョル(警察)の広域捜査隊とのバトルというメインプロットへ全ての映画要素が貢献。2015年公開映画の内ベスト級。ロケーションも釜山港からソウル明洞と韓国人に映画製作という行為が深く尊敬されている証拠。A CLASSIC

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⑥セッション

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⑦フォックスキャッチャー :レスリング競技が持つ美しさと醜さが描かれている。スポーツの爽やかさなど微塵も感じられない。主役3俳優の役柄への肉薄度においてこの映画ほど迫った映画を見たことがない。中でもスティーブ・カレルは本人史上ベストアクト。

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⑧アメリカン・ドリーマー 理想の代償:A Most Violent Year を乗り切る為に手段を選ぶ主人公の物語。面白かったのは映画のクリシェをことごとく回避する演出なのにとっても映画らしい。映画が進化するのを目の当たりにした。ジェシカ・チャステインと鹿のシーンは屈指の名場面。

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⑨クリード チャンプを継ぐ男:【ロッキー】がそうだったようにボクシングシーン以外にも印象的なシーンが多い。母親から勘当される、ビアンカと出会う、コンランとの対戦を決意する、ロッキーを励ます、これら全て階段の下で起こる。つまりドニーの心の底の出来事。だからこそあのラストに深い意味が出る。

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⑩ナイトクローラー:ルイス・ブルームの仕事術」という新書が出てもおかしくないくらい、これ最良のジョブ指南映画。ただしインモラル。朝起きてからニュースをザッピングして植木鉢に水をやる日常描写が効いてる。ジェイク・ギレンホールの怪演最高。あの目をむく表情夢に出てきそう。

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