OUR GODFATHER / 裏切りのゴッドファーザー

『シチリアーノ 裏切りの美学』が公開中ですが、その主役トンマーゾ・ブシェッタに関するドキュメンタリー。

冒頭から、聖母像の写真を燃やすマフィアのオメルタの誓いの儀式が再現されます。つかみはOKです。

時系列に出来事を追っかけて進みます。主な語り手は3番目の妻クリスティーナとその息子ロベルタ。ブシェッタという名前を背負って生きていく苦悩が描かれます（実際は、2人とも偽名で暮らしています）。

トンマーゾ・ブシェッタがイタリアに送還され、アリタリア機のタラップを降りてくるシーン。映画版でも忠実に再現されていました。

もちろんあの大裁判シーンも紹介されています。映画版の再現度の高さがわかります。

ただ、出来事は新聞のスチールとニュース映像、トンマーゾ・ブシェッタの様子は家族ビデオがほとんどで、決して完成度の高いドキュメンタリーではありませんでした。映画版を観た観客にとっては人物関係把握の補完にしかならないでしょう。