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DER FALL COLLINI / コリーニ事件(2020年6月12日劇場公開)

実に興味深い映画でした。場面の多くが法廷の映画ですが、そのもう一つの舞台、モンテカティーニに行ったことがあるからです。

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小さな街でした。小高い丘の上にあって。日本人というだけで珍しがられる所でした。温泉が出ることで有名です。

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この映画で描かれた事件の発端となった出来事は、脚色はされてはいるものの、実際モンテカティーニで起こったのです。

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ファブリツィオ・コリーニ(演じるのはあのフランコ・ネロ)がある事件を起こし、起訴されます。その国選弁護人を主人公にした法廷劇。
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ドイツの裁判所では、被告人席に行く為に、地下から階段を登って来るのが驚きでした。

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被害者自身とその家族は国選弁護人が若い頃世話をしていたことがあり、その辺の小葛藤も描かれます。まあ作劇上の盛り上がり要素の一つです。

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なかなか動機を離さない被告が、あることをきっかけに訥々と語り出す場面。映画を最後まで見るとその理由がよくわかります。

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国選弁護人が法律を学んだ教授もこの裁判に関わって、法廷サスペンスの厚みが増していました。

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被告自身が証言台に座り(ドイツでは立たないみたいです)、語り出す1944年6月19日の出来事。これが衝撃です。

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イタリア版のポスター、あえて何にも説明してないのは、観客に何も知らないで見て欲しいからでしょう。

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日本版のポスターもその辺の意図を汲んで極力情報を抑えていますね。赤色はヒントです。これくらいはいいでしょう。公式HPも核心情報を敢えて伏せています。


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