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IRREVERSIBLE - INVERSION INTEGRALE / アレックス STRAIGHT CUT(2021年10月29日劇場公開)

実は『アレックス』は観ていないんですよ。初めてみて俄然オリジナルを観たくなりました。

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アレックス(モニカ・ベルッチ)が公園で寝そべっているシーンが冒頭だったので、これがオリジナル版ではラストシーンということか。そういう風に脳内で再構築しようと思っても無理ですね。

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メトロ内でのどうでもいい会話にもその後の起こる悲劇を想起させるヒントが散りばめられています。本作だとこれは真っ当な映画文法に則った作劇。

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そして問題の地下道の場面ですが、あの苦しく、悍ましいシーンを正視する為には、自分に「これは、映画だ」と言い聞かせることしかできません。しかしこのテイクは6回撮られたということと、この場面の主導権を握っていたのはモニカ・ベルッチだったということを後から知って、ようやくバランスを保てる程の衝撃的なシーン。でもモニカ・ベルッチ本人もこの場面だけは見直すことはできていないそうです。

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配給会社の本作のポスターは上下反転させて順行を意識させるレイアウト。

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本作公開までの18年の月日を取り込んだ今回の上映、常に挑戦的なギャスパー・ノエらしい試みだと思います。でも私は本作の元ネタを映画化した『LOVE3D』の方が好きです。


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