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4年越しでユーザベースに入社しました

本日正社員として入社しました。
お世話になった方への報告と、ユーザベースで一緒に働く皆さんに向けて、節目に思いと決意を綴ります。

前職のAnyMindでは約1年半勤め、次なる成長戦略としてD2C・EC領域の事業立ち上げ経験をさせてもらい、組織も事業も急拡大しました。先週、新規上場承認の発表があり、感慨深く思います。

このタイミングで転職した経緯、そして今後取り組むこと、未来に向けて思いをまとめます。

ユーザベースとの出会い

2017年の夏でした。当時大学4年で、ベンチャーキャピタルで長くインターンをしており、ファイナンス×事業開発のキャリアに漠然と興味を持っていました。

「グローバルなM&A戦略に挑戦する夏のインターンシップ」というタイトルに惹かれ、エントリー。3日間の短期インターンに参加しました。

当時のユーザベースはDow Jones社との提携による米国進出、国内で先駆的なABMサービスFORCASをリリース、スタートアップデータベースのentrepedia(現INITIAL)を買収、エキスパートネットワークサービスのMIMIRへの出資(現在は子会社化)と「経済情報で世界を変える」べく次なる一手を次々と打ち出していたタイミング。さらなる成長戦略を描くために、M&Aの戦略を考えることが短期インターンのテーマでした。

戦略を考える上での各セッションも充実しており、外部講師としてインテグラル佐山さんに来ていただいたり、Dow Jonesとの合弁事業を現地で運営されていた代表の梅田さん、現在はSpirを創業された大山さんなどもアメリカから講義をしてくださいました。
他にも社内の役員の皆さんのセッションがどれも良かったのですが、中でも印象に残っているのが後に上司となる太田さん(当時SPEEDA事業統括執行役員)でした。メインはM&Aの実務やバリュエーションの考え方などの講義でしたが、前半に話されていた投資銀行からユーザベースに転身した経緯について、その中でもファイナンスと事業経営の両面のスキルを持った真のCFO人材になる、という話が印象的でした。自分は事業が好きなので、バンカーになる選択肢は考えていなかったけれど、ファイナンス×事業開発でキャリアを描くと、どこかで太田さんみたいな人と働いてみたいとその時思いました。

その後、チームごとにワークが始まり没頭すること3日間。自チームが捻り出した戦略が、特許DB・特許専門家集団を有する企業を買収をして、SPEEDA、NewsPicksに新たな付加価値をつける戦略でした。

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当時の提案資料から一部抜粋

考えるほど提案に確信が持て、非常に思いを込めてプレゼンをしたと思います。結果、短期インターンでは優勝をしました。

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チームメンバーとメンターの山中さん(当時SPEEDA事業COO)
@2017年夏 恵比寿の前オフィス

終了後、審査員をしていた太田さんが「実際にこの会社への投資を検討しよう」と言ってくださり、太田さんの元で提案したプロジェクトを進めるインターンとして働かせてもらうことになりました。

結局、その会社とは投資タイミングが合わずに3ヶ月ほどでプロジェクトは終えることになりましたが、該当企業へのアポ打診から、現地出張に同行させて頂き、投資検討のデューデリから社内へのレポート提案まで進めました。めちゃくちゃお忙しいはずでしたが、太田さんにはエクセルの使い方レベルから分からないことも丁寧に教えてくださり感謝でした。

その後、新卒でお誘い頂き正直めちゃくちゃ悩みました。最終的には、ゼロから事業も組織もつくってみたい思いが当時は強く、スタートアップの創業期に入る選択をしました。ペイミーでの入社経緯や振り返りは以前のnoteにまとめたのでよろしければご覧ください。

ユーザベースと続いた縁

自分が離れた後も、ユーザベースの躍進は目覚ましく決算発表含め毎回のニュースを楽しみに見ていました。
中でも心が震えたニュースが2018年7月のQuartz買収でした。リアルタイムでNewsPicksアプリで観ていたのですが、自社サービスに代表が生配信をして買収の経緯と展望を話す今までにないスタイル、梅田さんの情熱的なプレゼンにユーザベースの将来にワクワクしました。結果を知る今でも当時の動画を見返すと熱い気持ちになります。

まさにこのM&Aを担当し、QuartzのCFOとしてアメリカに渡られたのが太田さんでした。ユーザベースに転職してSPEEDA事業の責任者をしてわずか1年半、ファイナンスと事業経営の両利きを体現すべく挑戦を続ける姿に大変刺激を受けました。

太田さんがアメリカに渡られた2018年、自分はペイミーで関西支社を立ち上げるミッションを持ち大阪に渡りました。
梅田駅近くの阪急阪神グループが運営するシェアオフィスに入居。たまたまそのオフィスにユーザベースも入居していました。
初めての関西で右も左も分からない中、ユーザベース関西にいた山本さんや、田中さんには相談に乗ってもらったり、大阪でご飯に行ったりと大変お世話になりました。今でもユーザベース内で活躍されているのを聞いており嬉しく思います。

短期インターンでメンターだった山中さんも気にかけてくださり、定期的にご飯に行かせてもらい近況報告をしていました。山中さんとも今回仕事で再び関わることになり嬉しいです。

ペイミーを辞めた2020年にも、太田さん、山中さんとも一度お話させてもらったことがありましたが、当時はQuartz事業がコロナの影響も受け厳しい局面に直面され、国内事業ではSaaSカンパニーとして新たな体制に変革する最中でした。熟慮した結果、機は熟してないと思い、最終的に別の選択をすることになりました。

再び入社を決意

昨年Quartz事業の撤退が決まり、太田さんがユーザベースの役員として日本に戻って来られることをニュースで知りました。帰国された後に連絡させてもらい、昨年の秋頃ランチをご一緒させてもらいました。
Quartzの振り返りから米国事業にかける思い、そしてユーザベースの事業開発担当として価値ある経済情報を届ける仕組みを作りたい思いを伺い、熱い気持ちを覚えました。

積極的に転職を考えていたタイミングではなかったのですが、会う前から今なのかもしれないと正直に思ってはいました。前職のAnyMindでは上場に向け、新たな事業を推進する中まだまだこれからだと思いつつ、長い目で今後のキャリアを考えた時にこのまま事業を伸ばすことだけを続けていて良いのか、もう少し経営視点、ファイナンス思考で事業成長に貢献できないかと思い悩んでいたタイミングでもありました。
率直な思いを伝えたところ、ちょうど太田さん直下のポジションで採用をオープンにされていました。
今しかないと思い、その日のうちに選考が進み、翌週には代表佐久間さんとの面談を経て、その翌週に正式にオファーを頂きました。

また転職にあたっては、大学時代の恩師でもありユーザベース社外監査役の琴坂先生や、琴坂研同期でNewsPicks/Quartzで長らく働く福田くんにも相談に乗ってもらいました。大きな後押しになり、本当に感謝です。

何をするのか

所属は新設された Uzabase Corporate,Business Development Division,BizDev Teamとなり、上長の太田さんとM&A(ソーシング〜実行/PMI)、提携アライアンス、市場/業界ビジネスモデル調査、サービス企画や事業間シナジー設計などの業務に取り組みます。
一般的な経営企画の中で、事業開発寄りの業務と思っていただけるとイメージ近いかもしれないです。

とはいえ、顧客もプロダクトの理解も浅いため、2月から非正規契約で働かせてもらい、各事業部との1on1や様々な研修を受けキャッチアップを進めさせてもらいました。

このポジションだと太田さん同様投資銀行から転職してきたのかと勘違いされることもあるのですが、全くそのような背景でもないため、必死に勉強中です。太田さんから手厚くレクチャー頂いており、財務モデルを組むところからキャッチアップしました。休日はPEファンドで働く友人におすすめしてもらった書籍を読んだり、財務モデルについてレビューしてもらったりと感謝です。

また、主力事業であるSPEEDAを理解したい思いもあり、3ヶ月ほどSPEEDA CSチームに在籍させてもらうことにもなりました。充実した学習コンテンツで理解を深めながら、商談同席も重ねさせて頂いています。お客さんのニーズも多様化しており、久々に触るSPEEDAが一段と進化を重ねていることも実感しました。

一ヶ月働いて思ったこと

前述の通り、2月から非正規で働かせて頂いていました。一ヶ月働いて大きく3つ思ったことがあります。

①カルチャーは国を超え組織を強くする

ユーザベースには7つのバリューがあります。

1、自由主義で行こう
2、創造性がなければ意味がない
3、ユーザーの理想から始める
4、スピードで驚かそう
5、迷ったら挑戦する道を選ぶ
6、渦中の友を助ける
7、異能は才能

ユーザベースらしく大変好きなバリューで、それを体現している組織だと日々思います。採用でもバリューフィットは重要な観点となっていますが、入社後研修でも代表の稲垣さんからUBのカルチャーについて直接お話頂く機会がありました。バリュー策定背景の参考記事:

同じDivisionで上海オフィス在籍のAvrilというメンバーと1on1をした時に、入社経緯やユーザベースで働いてみてどうだったか聞いたところ、繰り返しこのバリューへの共感の話をしていました。勿論バックグラウンドも業務も異なるので、自分にはないストーリーを聞けた部分もありましたが、同じ価値観を持った同士だと思えた時、嬉しく思いました。ユーザベースは、アメリカ、シンガポール、スリランカ、中国など海外拠点も複数ある中、同じパーパスやバリューの元働けていることは、信頼関係を生み、時には背中を預けられる組織としての強みだと思います。

また、ユーザベースには毎月数回、経営陣から全社員を対象にメッセージを伝える「みんなの会(Town Hall Meeting=THM)」があります。タイミングによって話す人と内容は様々で、各事業部の振り返りや方針発表、大きな意思決定の背景について、社内向け決算発表、新任役員を深く知る会、QAセッションなどなど。誰でも参加でき、質問することができ非常にオープンな会となっており、パーパスやバリューに照らし合わせた実践と振り返りを聞くことができます。どの会も素晴らしく、過去のアーカイブを見返しているところです。これまでのTHMも同時通訳されていましたが、今年から海外手動のEnglish THMも始まりました。
THMを通して共通の価値観が全社で深化し、より強い結びつきを感じており、これは紛れもないユーザベースの強みだと思いました。

②やらないことを決め尖る

2013年にミッションが策定された時、ミッションを補完する意味で4つのやらないことも定められました。

・世界を変えるプロダクトでなければやらない
・経済情報でなければやらない
・プラットフォームでなければやらない
・人とテクノロジーを使ったことしかやらない

何で尖るか、どのニッチ領域を攻めるか。太田さんとM&Aの戦略やアライアンスについて議論をする時も重要な判断基準であると実感しています。

今のユーザベースは以前と比べると組織も事業も成長し、社内でも多様なアセットがあり、社外でも様々なオポチュニティが広がっています。ありがたいことに、M&A候補案件もご紹介頂くケースが増えています。

ただ何をやりたいかが曖昧だと、あれこれやりたくなって軸がブレる。そういった意味でやらないことの言語化の必要性を強く感じました。

③情熱を育み、事業に捧げる

ユーザベースは本当に一人ひとりの思いがこもった会社だと思います。
体現するエピソードは様々あるのですが、個人的に入社後の1on1で強く印象に残っているのがSPEEDA R&D事業責任者の伊藤さんでした。
前述の短期インターンで提案した内容とは全く別の形で生まれましたが、伊藤さん手動で知財領域の事業が立ち上げられ、昨年「SPEEDA R&D」としてリリースされ順調に事業が拡大しています。伊藤さん写真だと強面なんですが、話すとめちゃくちゃ楽しそうに笑顔で、R&Dにかける思いが強く情熱的な方です。

過去のTHMを見返していてハッとさせられた会があります。佐久間さんの自己紹介の会。後半のスライドから引用:

情熱は、見つけるものではなく、育てるもの。
好きを信じて、行動を集中することで、情熱が生まれる。
情熱は思考と試行の集積による慣性。

情熱を育てる起点は、
好きを信じること、直感を信じること。

詳しくはまた別のTHMでの記事を御覧ください。非常に好きな考え方です。

完全に情熱は見つけるものだと思ってました。
自分も過去のスタートアップでの挑戦を振り返ると、情熱を捧げられた時に最高にビジネスを楽しめた感覚がありました。確かに振り返ると行動と集中、思考と試行に繰り返しにより育まれていたようです。

M&Aの検討をする時に、前述のような判断軸を含め検討するのですが、最終的には、情熱を持ち事業を推進するオーナーを誰がするのかが重要な論点になります。検討を進める上で、PMI後のその先も見据え、自分ゴトとして情熱を高められるか常に考えていきたいと思います。

未来に向けて

昨年末の長期経営戦略発表会でミッションからパーパスへの変更が発表されました。

「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」

バリュー策定背景でも上げた稲垣さんの記事の中でも語られていますが、創業当時は、ビジネス界のGoogleを目指し「経済情報で世界を変える」というミッションを掲げSPEEDAを立ち上げています。一方、今ではお客さんのニーズが多様化し社内で複数の事業が立ち上がっていること、目指す世界の実現には自社だけでなく多くの関係者と共創をしていくことが必要であることが背景にあります。
以前のミッション非常に好きでした。本気で世界を変えていくユーザベースの実践の数々にワクワクしていました。
それが1ヶ月働いてみてパーパスに進化した背景がよく理解できました。今はパーパスの実現に向けて一石を投じたいと本気で思っています。

私の所属するDivisionにはBizDevTeamの他にCPT(Contents Partnership Team)とMPT(Media Partnership Team)というチームがあります。
CPTはSPEEDAを中心としたサービスと連携する100社近いサプライヤーとのパートナー戦略を担っており、法務から移籍した伊澤さんと、前述のAvrilの2名が在籍。MPTも今年から新設され、長らくNewsPicks事業を牽引してきた久川さんが移籍をしてメディア企業様との新たなパートナー戦略を担っています。

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Team Building CampでのDivisionメンバー写真。自分達を食べ物に例えると?というお題で粘り強いという理由で背景が納豆になりました(笑
インターンの2人をあわせてもまだ7名ほどの組織です。

先月開催したTeam Building Campで、Divisionの目指す理想の姿について議論をしました。Divisionもできたばかりで、まだ綺麗な言語化には至っていませんが、社内外の多くのパートナーとの接合点でありながら、共存共栄の関係でありたいと考えています。

個人としてどうありたいか。前述のようにファイナンスのわかる事業経営者になりたいなど、そのような役割の話もあるのですが、結局手段でしかない気もしています。突き詰めて考えると、情熱を持つ仲間と世の中のために事業の成長に貢献したい、がシンプルな思いです。

先日、代表の稲垣さんの研修で、創業時の話を聞いて驚いたことがあります。当時、共同創業メンバーの梅田さんも稲垣さんも26歳だったそうです。今の自分と同い年で経済情報プラットフォームを立ち上げ始めていたと知り、身が引き締まる思いでした。今でこそ大人なベンチャーのイメージがありますが、社内では活躍する20代もいます。若手から会社を盛り上げたいです。

仲間を募集しています

どの事業部も成長を重ねる中、OKRに採用が掲げられているチームが圧倒的に多いです。様々な事業部とポジションでワクワクするオポチュニティがあり、前述のカルチャー含め胸を張ってユーザベースグループで働くことをおすすめできます。仕事柄全ての事業部や部署と絡むことがあり、どこのポジションでもご紹介可能です。少しでも気になる方、ぜひご連絡ください!

特に同じDivisionのCPTでは正社員もインターンも絶賛採用中です。アライアンスパートナーとのコミュニケーション窓口として、信頼関係を強化しながら、最新の動向を把握し、サービスやプロダクトの新たな価値創造を図る非常にユニークなポジションです。ぜひこちらもお気軽にご相談ください。

サービスを是非使ってみてください

以前に比べ提供サービスも増えました。
経済情報プラットフォーム「SPEEDA」、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」、B2B事業者向け顧客戦略プラットフォーム「FORCAS」、セールスリサーチプラットフォーム「FORCAS SALES」。どれもお客さんのニーズに応え進化し続ける素晴らしいサービスです。
中でも個人的に感動したのが昨年北米でリリースされた新興業界分析プラットフォーム「SPEEDA Edge」でした。
元々ベンチャーキャピタルでリサーチ業務を行っていた際、米国のテック企業の情報をCrunchbaseなどで調べるも結局詳細な情報を取りに行くには、個社ページや一件ずつニュースを追って、エクセルなどに地道にまとめていくことをしていました。それが業界ごとに一発で分析できてしまい、さらにスタートアップのみならず大企業の新興領域への取り組みまで探索することができます。因みに今ではINITIALもEdgeもCrunchbaseと連携しています。すごい。
Edgeは直接の担当ではないのですが、プロダクトに感動しすぎて早速VCの知人などに紹介させてもらっています。国内企業での導入事例も増えており、ぜひ気軽にデモを見たい方でもご連絡くださいませ。

勿論BtoBサービスだけでなく、BtoCサービスの「NewsPicks」も使ってください!NewsPicksも進化を続け、近年は動画音声コンテンツも非常に充実しています。個人的に米国のテック&カルチャーを3分ほどでテンポよく開設してくれる伝書鳩TVがお気に入りです。

エキスパートネットワークサービス「MIMIR」も非常に成長が目覚ましいです。SPEEDAやNewsPicksとの接合点となり、ユーザベースグループとして新たな価値を創出しています。既存の経済情報を補完する専門家の知見には大きな可能性があります。ビジネスの意思決定を支えるサービスとして、また場合によってはエキスパートとしてご利用いただけると幸いです。
昨日公開されたUB journalの記事もぜひご覧ください。

最後は宣伝祭りになりましたが、ユーザベースの業務や、サービスについて少しでもご関心があればお気軽にご連絡ください。

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