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【開催報告】5/7(日)開催 真珠まりこさんトークイベント

5月7日、ゴールデンウィーク最終日。
朝から雨がざぁざぁと降る中、真珠まりこさんとひさかたチャイルドの編集者さんが三島市のえほんやさんへご来店くださいました。

『おべんとうバス』原画展記念トークイベント

えほんやさんにて開催中の『おべんとうバス』(ひさかたチャイルド)
原画展を記念して、真珠まりこさんと、前半スペシャルゲストに宮西達也さんをお迎えしてトークイベントを開催しました!

トークイベント冒頭。

真珠まりこさんが、
「自分を表現する手段でいちばんあっているのが絵本だったな…と」
とさらりとおっしゃったことが印象的でした。

「絵本」に対する熱い想いがあると思いますが… 
という質問に対しての言葉だったのですが、
そもそも「自分を表現する手段」を持つことも簡単ではないし、
「いちばんあっている」と自身で思えるところまでくるのに
きっといろいろな経験を積み重ねてこられたんだろう…と
結果、この日お話しいただいたことが、振り返るとその一言に凝縮されていました。

前半はお二人の出会いから、絵本を作るときの軸になることや、
絵本コンクールの審査のこと。
「作家さん同士で刺激しあうことは?」の質問や、
直接、真珠さんから宮西さんへ
「おべんとうバス どう思う?」と聞いたり。
お二人ならではのトークばかり。

宮西さんは、真珠さんの『おべんとうバス』をみながら、
絵本の「繰り返し」がいかに大事か!と真剣に話しながら
「こんどぼく「おべんとうティラノ」描こうとおもって。」と
真面目な顔でジョークを飛ばしたり…(ちょっと気になる…おべんとうティラノ)

お二人だからこその会話にご参加の皆さんからも笑いとためいきともつかぬうなずきがとまらず。
そんな中、宮西達也さんは次のお約束があり「じゃあ!いくね!」と退席。
(また戻ってきてくれましたけど…

『おべんとうバス』の読み聞かせがかわいい!

後半は『おべんとうバス』の制作秘話と
真珠まりこさんの絵本のお話し。

まずは真珠まりこさんによる『おべんとうバス』の読み聞かせ。
すっごい可愛い!楽しかった〜♪
大人が「トマトちゃーん」「おにぎりさーん」とよばれて
はーい!はいー!はーーい!と返事をしていたのは最高でした。
あれ、またやりたい。
しかも「おべんとうバスのうた」(ケロポンズさんの!)を「これを絵本の導入に歌います…」と真珠さん自ら歌って実践してくださるという園関係者垂涎の瞬間…。

『おべんとうバス』の制作秘話

『おべんとうバス』の原画は実は本邦初公開。
まだどこでも原画展をしたことがないし、
真珠まりこさんご自身も『おべんとうバス』の原画は約19年ぶりにみたというとんでもなく貴重な原画展なのです。
なので今回このために「額装」していただいたのです!

原画の秘密は…

そんな原画、ご覧になった方は「はて…」と思われましたよね。
色がついている部分とその線画と、別れて版があるのです。

黒くて均等で、でも荒さがあるような線を出すために
感熱紙に印刷したものをコピー機にかけたり、いろいろ試して納得のいく線画をつくり、印刷所で二つの版を合わせて印刷したのだそう。
「当時コピー機が自宅になかったから、コンビニで何枚も大量にコピーして…まさかここで絵本作ってると思わないですよね」と。
小銭が大量に必要だったことでしょうね…。
そのぐらい、線にこだわって試行錯誤した結果があの印象的な絵になるのですね!

「お話したいことがいっぱいあるの!6時間ぐらい話せる!」と
『おべんとうバス』のことだけでなく、真珠まりこさんの作品を中心にあらゆる話題に。

『もったいないばあさん』も話題に。

『もったいないばあさん』のお話もありました。
「もったいない」とはそこに愛があり、大事にしたい気持ちとか
自然のめぐみや、感謝の気持ちがある言葉。
執着してることとは全く違うのです。と。

いきなり個人的なことですが、『もったいないばあさん』の話を
著者の方本人から聞くことがありえるなんて…
20年ぐらい前の書店の児童書担当だった本田に教えてあげたい…。
とんでもないことです…。はぁ。興奮。しかもど真ん中の目の前で!

そう『もったいないばあさん』(2004年初版)20周年にむけて
なにやら企画もあるようです。楽しみですね♪

真珠まりこさんの絵本づくりの軸は…。

真珠まりこさんが絵本づくりの軸にしていることは
「想像力を育てる絵本を作りたい」

余白の部分を子どもたちが自分で考えて、感じてほしい。
想像力があれば人の気持ちがわかる優しい人になれるし
自分で道を切り開く強い人にもなれる。
そんな絵本を作りたいといつも思っていますとのこと。
まさにそうですよね。
これこそ「絵本の力」だと思います。

今回、真珠まりこさんのお話しは
冒頭でおっしゃっていた「自分を表現する」ということを丁寧に模索してこられたのだなと感じる内容でした。
その丁寧さが、真珠まりこさんの絵本を子どもが見た時に
「読みやすい」「楽しい」につながるし、
大人が「子どもに手渡したい」と安心感を覚えるのだろうなと思います。

真珠さんの絵本の話や、アメリカでの経験のことも話したい!とつきないのですが、すべて文字起こしするわけにもゆかず…
お店でお客様とお話しするときに真珠さんの想いをお伝えできたらと思います!

真珠まりこさん、宮西達也さん、えがしらみちこさんの3人トークも。

イベントの最後には会場に来てくださった皆さまだけの「秘密」のお話が飛び出したり、再入場してくださった宮西達也さんと、えがしらみちこさんが
3人で座って話したりと…「すごいレアなスリーショット!」とドキドキでしたね。
ペンネームの話とか興味深かったですよね…!

雨の中、トークイベントにおでかけくださった皆さま、ありがとうございました。
皆さまの笑いとうなづきが、暖かい雰囲気になって、アットホームで楽しいイベントとなりました。皆さまにもそう思っていたただけたら嬉しいです!

真珠まりこさま、宮西達也さま、ひさかたチャイルド編集者さま
一日、えほんやさんにてサインや、トークイベントをしてくださって
(全然ゆっくりしていただけなかったのですが…)
ありがとうございました。


『おべんとうバス』の原画展は5月28日(日)まで。

ぜひ、まだほとんどの方がみたことのない「生原稿」見にいらしてくださいね!真珠まりこさんに、サイン本を作っていただいたので、
そちらも手にとってご覧くださいませ。
※サイン本はオンラインショップでも販売中です。

それでは、皆さまのお越しをお待ちしております。(ほ)


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