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オチの読めない絵本作家、シゲタサヤカさんの面白い作品を紹介します!

毎月数十冊絵本を読んでいるので、絵本ソムリエ的にいろんな本を楽しんでいるのですが、さすがにパターン化されたものはお腹がいっぱいになることがあります(何様って感じですね。すみません)。
それはそれで、小さなお子さんには必要な要素であるので子どもに読み聞かせるには問題ないのですが、大人には少し刺激が足りない。
そんな時は「こ、これはどうなるんだろう?!」と思わせるお話がおすすめです。

ということで、今回ピックアップするのはシゲタサヤカさん。この方の作品は、ストーリーが理解できる幼児から大人まで楽しめます!
突拍子もない設定に毎回度肝を抜かれます。

なぜか、ミステリー調のタイトル

例えば、こちらの作品。「コックのぼうしはしっている」。
舞台は大勢のコックででわちゃわちゃしている人気レストランの厨房。
ひとりのコックの青年がハーブをすりこぎですり潰し、おもむろにそれを…それを…なんと顔に塗ったのです!

顔色を悪くして仮病を使うためなのですが、初めて読んだ時は衝撃を受けました(このコック、かなり悪いぞ…)。

こちらの本はレストランの厨房四部作のうちのひとつで、他の作品も「料理を食べるまな板」とか、「好き嫌いの多い鍋」とかが主人公で、荒唐無稽な設定で驚かされます。そして、毎度オチが最後まで読めません…。
表紙裏のズラリと並んだメニューにもユーモアがたっぷりあるので必見!

最初はこの方の描かれる特徴的な白目が苦手で敬遠していたのですが、一度読んだらシゲタさんの魅力にどハマり。今はむしろそれが持ち味だと思っています!

カッパもやっぱりきゅうりでしょ?

キュウリがすきで、すきで、すきでたまらないカッパが、
あるひ、みどりいろをした、なぞのぶったいと、であいました。
よくみると、それは、おおきなキュウリのわぎり!

ぐあいがわるそうなキュウリのめんどうをみるふりをして、
このキュウリをたべてしまおう、とカッパはたくらみます。
ところが…!?

予想もつかない展開で、読み終わったら「ええええ」と脱力することうけあい!
シュールすぎるカッパ絵本です。

*読んであげるなら4歳くらいから
*ひとりで読むなら小学校低学年くらいから

出版社の説明

いや〜面白かったですね!
絶対ネタバレしたくないのでぜひ読んでください、としか言えませんがこの「想像を超えてきた感じ」が気持ちの良い読後感でした。お腹を空かせながらも、カッパが親切なのが愉快です。


おいしいぼうし

シゲタさんファンとしては全ての作品を紹介させていただきたいところですが、今回の記事ではこの本でおしまいとさせていただきます。

あらすじ…ある日、おじいさんとおばあさんは家の前に落ちていた謎の物体を拾い、家の中に運び入れます。それは大きく、茶色くてプニプニとしていて…。

途中、怒涛の長文セリフが出てくるページがあって、読み手は頑張りどころ。しかし頑張った分、子供のキラキラとした笑顔がきっと見られるはず!
私は畳み掛けるように早口で読んじゃいます。

終わりに

ということで、ご興味のある方はぜひ一度読んでみてください。シゲタさんの本は園でも人気だったので、お子さん受けもバッチリかと思います!
オチが読めないって意外と難しいですよね。シゲタさんの頭の中を一度覗いてみたくなります。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
ぜひまた次回もお会いしましょう。

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