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🎹感謝を込めて

にわかにピアノにのめり込んだ私を家族がどう見ていたか…は察するに余りある。受験勉強中の長男は、夜中に聞こえてくる電子ピアノのパカパカ音(音声は切ってあっても鍵盤を叩くときにオルガンみたいな音がする)のリズムで何の曲を練習しているかわかると言っていた。次男や三男はまだ私の手助けが必要な時期だったのに、母親がヘッドフォンを付けて耳を塞いでいるのだから困ったことも多々あったはず。そもそも家族の理解と協力なしには取り組むことができなかったので、夫を含め皆に感謝している。

怠け癖のある大人を上手に導いてくださる先生との出会いも幸運だった。秀逸な選曲により次々と未知の世界が拓けていくのが楽しみでならなかった。連弾パートナーさんをはじめ門下生は私よりずっと若かったけれど、イタいおばさん扱いせずに受け入れてくれたことも有難かった。

いつも発表会に駆けつけてくださる知人の存在が、どれほど励みになったことか。忙しい中、遠方の会場まで足を運んでくれた友人もいたし、発表会に来れずともお花を届けて応援してくださった先輩の気持ちも嬉しかった。私のためにロングドレスを縫ってくれた友人までいて、改めて感謝の思いで一杯だ。

それもこれも当時、深刻な感染症の流行もなく、世界情勢が比較的落ち着いていて平和を享受できたからこそ可能だったと思う。いま再び大嵐の気配に慄きながら、すべての人に穏やかな日常がもたらされるよう祈るばかりだ。

⬆️「テンペスト」練習記録。不気味な嵐の訪れを表す第1楽章に苦戦した。第2楽章は長いので客席の皆さんが眠くなりそうで、本番では割愛した。吹き荒れる嵐の中、一時的に凪が訪れたかのような落ち着いた曲。
⬇️第3楽章がたぶん自己ベスト🎶 家族が客席から録音してくれた数少ない本番記録を最後に。


… 以上、芸術の秋で調子に乗りすぎました。拙い演奏録にお付き合いくださいました皆さま、どうもありがとうございました。しばらく自粛モードに入って、その分、皆さまの記事をゆっくり拝見しようと思います。♡心からの感謝を込めて♡