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対照的だと思っていたふたり。ただ、似た者同士だった。これは愛せずにはいられない絵本だ。「騎士とドラゴン」

おはようございます。
えほんのがっこう元校長です。

今回は物語も最高に面白い!
でも、それと同じぐらい部屋に飾りたくなる、そんな絵本をご紹介します。

今回の絵本を初めて読んだとき、
なんだ!この可愛すぎる設定と可愛すぎる登場人物たちは。。。
と驚くほど、この絵本の魅力にやられてしまいました。

「騎士とドラゴン」
トミー・デ・パオラ/岡田淳/ほるぷ出版

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<あらすじ>
むかし、あるお城に騎士がいました。
騎士はドラゴンと戦ったことがありませんでした。
少し離れたほらあなに、ドラゴンが住んでいました。
ドラゴンも騎士と戦ったことがありませんでした。
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お互いに戦ったことのない騎士とドラゴン、
それぞれがとった策は戦い方が書いてある本を読み込むことでした。
本を参考に、騎士は鎧を作り、ドラゴンはしっぽを振り回す練習に取り組みます。

見開きページで上下に分かれて描かれる騎士とドラゴンの特訓。
さぞ激しい特訓が待っているのだろう。
そう思って、ページをめくるとそこには予想外の光景が。。。

見事にどちらも失敗しており、
悪いと分かってはいるものの、その愛らしい姿にどんどんふたりを好きになってしまいます。

しかし、決戦の日は刻一刻と迫ってきています。
迎えた本番、ふたりの戦いはどんな結末を迎えるのでしょうか。
勝者・敗者が決まるのか?それとも戦いは続いてしまうのか?
それは読んでからのお楽しみです。

作者のトミー・デ・パオラは1934年アメリカのコネティカット州生まれの作家です。
1976年コルデコット賞次席となった『まほうつかいのノナばあさん』始め、多くの絵本作品を残しています。

温かみのある絵は子どもたちだけではなく、
読者である大人たちも魅了します。
今作の表紙に描かれたドラゴンと騎士の表情にも注目です!
彼が描く登場人物たちはいつも温かな笑みを浮かべている印象がありますね。

是非読んでほしい!それと同じぐらい手にとって表紙を眺めてみてほしいです。
きっと、この絵本は表紙を面出しして置きたくなるはずです。

彼は本作以外にも数多くの絵本が翻訳されています。
他の作品も読んでいただきたいなと思っているので、
トミー・デ・パオラという名をしっかり覚えておいてください!

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