WISHING 11/19/22 いまだに緊急事態気分が抜けない人達へ~(その1)コロナが弱毒化している証拠
11月に入り、
「パンデミックは、ウイルスが感染力拡大とトレードオフで弱毒化していって終わるという仮説」【12/06/21】【10/30/22】と、
「ワクチンを受け、さらに本物に感染することでハイブリッド免疫をつけた人が増えるほど、感染は終息していくという仮説」【03/05/22】【04/01/22】【05/02/22】
とを裏付ける強力な研究結果の発表ラッシュです。
それらの要旨を紹介していきます。
まずは、コロナが弱毒化していることを示唆するサイエンスの論文 (1128)。
SARS-CoV-2の出現以来、5種類の懸念される変異型が確認されています。アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、オミクロンである。
ヒトの場合、既存の免疫などの交絡因子があるため、異なる変異型による疾患の重症度を比較することは困難である。ここでは、デルタ、オミクロン BA.1、オミクロン BA.2 の 変異型をアカゲザルに接種し、疾患の進行を調査した。
オミクロンBA.1またはBA.2を接種したアカゲザルの疾患の重症度は、デルタを接種したものよりも低く、アカゲザルの鼻腔スワブ、気管支細胞診ブラシ試料および肺組織におけるウイルス量が有意に低い結果となった。
オミクロンBA.1およびBA.2を接種された動物と比較して、デルタを接種された動物の鼻腔吸引物中の炎症反応物質は、より高まっていた。
これらのデータから、アカゲザルの場合、オミクロンはデルタよりも低いレベルで複製され、その結果、臨床疾患が減少することが示唆された。
この結果の重要な点は、コロナはヒト側の免疫獲得の分、相対的に弱毒化したわけではなく、ワクチンを受けていないヒトにとっても以前よりも重症化したり死んだりしにくくなっているということを示唆していることです。
(1128)
https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.ade1860
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