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ティアレミュージックだより・note版

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ライブ前に、内容にまつわる楽しさをお伝えします。 これを読むとライブがさらに楽しい。
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#喜界島

「麗しき島々」収録曲解説 11.まつばんちゃ(喜界島)

 既出の屋久島古謡「まつばんだ」に似た題名だな、と思われた方もいるかもしれません。 「まつばんだ」の音源を朝崎郁恵先生に聴いていただいた時の事です。 「これは、喜界島のおばあちゃんが歌ってくれた歌に似ている」と言われて、その場で突然思い出して数節歌ってくださいました。 喜界島と、朝崎先生が住んでいた加計呂麻島は遠いですが、たまに孫に会いに来てくれた時に、枕元で歌ってくれていた歌が確か「まつばんちゃ」だったと思うとのことでした。朝崎先生のお祖母様は江戸時代生まれでしたので、

アルバム「麗しき島々」解説 4.鳥が鳴く(屋久島)

続いては、屋久島の古謡「鳥が鳴く」です。これは、新ラッパ節の系統と言われている曲で、楽譜と歌詞のみ残っていました。 屋久島にはこのような曲がたくさんありまして、私が最初に古謡の聞き取りを行った際も、歌えるお年寄りというのは非常に少なく、今はさらに少なくなっています。と同時に、地元でも唄を再生しようという動きがみられているのは非常に頼もしいです。 そもそも屋久島高校に赴任されていた野呂先生をはじめとする偉大な先人が大量の音源や譜面を残してくださって、後々演奏ができるようにと託し

「麗しき島々」収録曲について 2.喜界島の田植え唄

11月15日リリース予定「麗しき島々 beautiful islands」の2曲目は、喜界島の田植え唄です。 喜界島は奄美群島の一つです。 喜界島には今でも「塩道長浜節」「むちゃ加那」などは大会でも歌われるような有名な曲だけでなく、喜界島固有の唄が何曲もあります(今回はアルバムの中に2曲、喜界島の曲を入れました。もう1曲についても後日ご紹介します)。 この田植え唄、喜界島の唄者、菅沼セツエさんにお会いした時に聞かせていただき、大変感動した曲です。 実は私のシマ唄の姉弟子が