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リバースモーゲージは老後資金の救世主となるか?

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された過去記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

ロジカル不動産

今日も不動産スタートアップ経営者目線で不動産のあれこれを解説していきたいと思いますが、実のはこのトピックスのタイトルが変わりました

ロジカル不動産

もともとは、「まじで家買いたい人しか入ってはいけない部屋」、から「ロジカル不動産」に変更しました。

当初、このニュースピックストピックスというものが、サービス開始当初、1会員に付2トピックスまでしかフォローできないという制限がありました。それならばあえて、本気の人だけが入ってもらえるようようなトピックス名にしようという狙いから、「まじ家」というタイトルで運営しておりました。が、トピックスの方針が多少変更になり、1人何件でもフォロー可能に、また非有料会員もフォローできるようになりと間口が広がったため、もう少し入りやすいタイトルに、、ということで「ロジカル不動産」変更させてもらいました。

今までがロジカルでなかったというわけではもちろんないのですが、今後はより数字やファクトを出しながら、感覚的+論理的に納得できるような話をお届けできればなと思います。

リバースモーゲージとは?

さて今回も相変わらず毎週いいネタを提供してくれる正直不動産の解説ですが、今回は第7話リースバックについて。

よくわからないけど、なんか聞いたことあるな、というNP読者の方が多いんじゃないでしょうか?

30-40代がメイン読者と推測するに、リースバックはシニア向けの不動産金融商品。自分にはあまりまだ関係ないかなと思いきや、逆に親世代が70代以上と考えると、ご両親がリースバックについて考え始めるタイミングでもありますで、ちゃんと理解をしておくことは大事です。また、かねがね思いますが、家族内の資産戦略というのはこれからの時世極めて大事で、核家族化・局地集中・もしくは地方移住、そしてこのリバースモーゲージなど、暮らし方の選択肢が増えている中で、家族・親族で不動産をどうマネージしていくかは、時折話し合うことが大事です。

さて本題、まずリバースモーゲージとはなにか?細かい話は各自ググってもらうことにして要点をお伝えします。

簡単にいうと、持ち家を担保に、お金を借りることです。

通常定年退職後などのシルバー世代は、収入がないので普通はお金を借りることは叶いませんが、持ち家があれば、そこから出ることもなく、融資を受けることができます。

老後資金が乏しい場合、子供に残す資産よりは今楽しむための資金があったがほうがいいということで、昨今老後資金問題も相まって、人気を博しています。

推定融資残高は1600億円前後と過去3年で500億円ほど増加。新型コロナウイルス下でも老後資金の需要は旺盛だ。

(2021年5月19日:日経新聞 リバースモーゲージ、3年で500億円増 老後資金需要で「亡くなるまで返済0円」の新型も)

もちろんお金を借りるのには金利がかかり、その金利を払いながら暮らすか、死亡時に金利分含めた形で不動産売却益で清算するか、などいくつかのタイプがありますが、概ね金利は3%程度と、住宅ローンが1%以下というのが標準の今、銀行としては嬉しい商品となっています。

リスク・デメリットは?

ただし、当然リスクもはらんでいる商品で、死亡時に一括返済が基本ですが、支払期間を超えて長い息してしまった場合に家を手放さないといけなくなるリスク、不動産価格の変動で担保割れをしてしまうリスク、金利上昇リスクなど多岐にわたります。そこまでしてその家に住みたいか、というトレードオフになりますね。

さらに、リバースモーゲージと似た形式で、ハウス・リースバックという商品も同じく普及しています。これは一旦不動産を売却し、その不動産をそのまま賃貸で住む、という形式を取ります。一旦売るため、金利変動や担保割れのリスクを気にすることはないですが、その分賃料が発生する、また売却値が相場価格よりもかなり割安になってしまうというデメリットがあります。

終の住まいの形とは

私のスタンスとしては、よっぽどの事情がない限り、その自宅に執着することはないのでは、と思います。結局、ハウス・リースバックは、「お金が必要、けどこの家には住みつづけたい」というある程度弱みを握られた商品ですので、損をする、というロジックですよね。

無論十数年と暮らしていた家を手放すのは辛いものがあるかもしれませんが、住まいの最適解とは家族構成によるもの。多くの家庭は子供が巣立ち、2人で暮らすには手広くなってしまった家よりは、コンパクトで駅への利便性がよい家のほうが長期で考えてプラスになるかもしれません。

住まいの形は家族のカタチ分あると思っていますが、家を売却する行為は単純明快で、高く・早く(もしくは希望のタイミングで)売れることが常に正義です。

最近はAIなどでも自宅の価値を簡単に見積もれる時代になってきましたので、ぜひそんな取引をしないようにお取引ください。

それではまた。

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された過去記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

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