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住宅購入は「優良顧客」になった者勝ち!

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

ロジカル不動産

今日はこのテーマ。

新築も含めですが、特に中古に顕著ですが、不動産取引って特殊な消費活動だなと思います。

(よくないんですが)情報が開示されなかったり、1つの家はそれ以外なかったり(ちょっと違う形・階数はありますが)、また悩んでいるスキに他の人が決めちゃったり。

もちろん、そんな不便な取引にしないように、情報のオープン化などしようよという話はあるんですが、現状のルールのおいてはこの特殊さを受け入れたうえで、どうふるまうかを考える必要が残念ながらあります。

それは、不動産会社にとって「優先度の高い顧客」になることが大事なんです。

いやいやそれは不動産会社の論理でしょ、、お客様は神様だろ?という声が聞こえてきそうですが、ただそれが真理なんです。なぜなら、不動産購入においてはある一定仲介担当者(=営業・エージェント)の力によって決まる部分があるためです。

具体的には例えば、特に収益物件に顕著ですが、この人はこういう条件の物件さえあればきっと買ってくれる、というなることで、そういった物件を探すために動いてくれますし、また買った後のトラブルが少ない人であるという認知があれば、優先的にこの人でまとめたいなという意識も働きます。この仕組み自体よくない点があると思っているのですが、現状の両手取引が許されているなどのルール上仕方ないとすると、改めて大事なのは、どうしたら優先度の高い顧客になれるか?という点です。

どうしたら優先度の高い顧客になれるか?

大きく3つの要素があります。

資金計画がしっかりたっている。事前審査が通っている。(物件が買える状態にある)

買いたい物件の基準が明確である(もしくは明確にする意志がある)

お尻が決まっている(いついつまでには家を購入しようと決めて動いている)

資金計画がしっかりたっている・事前審査が通っている

これは、当たりまえかつ盲点的な要素もありますが、よくあるのが、「いい物件にであったが、いざ買おうと思ったらローンが通らなかった、、」という事態です。

当人も忘れていた昔の携帯電話の割賦払いの支払い漏れや、奥さん知らなかったよ旦那がキャッシングしてたことに、、、という事態で、せっかく見つけたと思ったら、0スタートに、、という徒労は当然ビジネスとやっているエージェントは避けたい事態です。

そのために、なるべく早いタイミングで資金計画を立て、そして住宅ローン事前審査を通しておくことが必須なのですが、これをやることを渋る方も多いです。いわゆる、個人情報を営業マンに渡すともう戻れないのではないか、、押し売られてしまうんじゃないか、、と考え(もしくは本当に買う気がないこともありますが)、そのプレセスを無意味に避ける方がいます。

営業パーソン・エージェントの視点としては、当然そういった顧客に対して時間は割きづらいので、お互い疎遠になってしまうというケースは散見されます。もしくはレスポンスが悪くなることもあります。

どうしてもお互い不幸なのが、そういった事態もわかりきらず、「対応の悪い営業だな、、これだから不動産屋は、、」となってしまうケース。いい意味で担当者の本気を引き出しましょう。

買いたい物件の基準が明確である(もしくは明確にする意志がある)

自分がどういう理由で家探しをしていて、どんな暮らしをしたいと思っているのか。そのためにどんな家を買いたいと思っているのかが「ある程度」明確になっていることが大事です。もちろんこれは決めたら変えちゃだめですよ、という話ではなく、変わったんでもいいですが、いったんそう思っている。あとは内見やプロの意見を聞いてすり合わせていきたいというスタンスを持っている方が、優先度は上がります。よくあるのが、(営業をされたくないので)いやただちょっと考えているだけです。という風にしてしまう形。優秀なエージェントほど、さまざまな取引を行ってきた経験からライフスタイルの希望やエリアなどなど、複数の条件を加味しながらいい家を提案できます。その最初の条件が教えてくれないようでは、なかなか次のステップに進もうという気概にはなりません。いやそこはがつがつ来てよ、、と乙女ごごろもありますが、優秀なエージェントほど紹介や案件が多いので、忙しいため、そういった人に対しては、では固まったらまた連絡してくださいね。という形で距離を置かれてしまうことが多いでしょう。

お尻が決まっている

これは、MUSTではないのですが、意識はしておいたほうがいいです。お尻を決めてください、という意味ではなく、結果としてお尻が決まっている顧客に対するほうが、エージェントは優秀順位は上がります。これは考えるにたやすいですよね。

お尻が決まっているとは、X月までに入居をしたい。なぜなら子供の幼稚園が、、や、今の住居を売却したので、X月までには次を決めたい。といった形。

私がよく思うのは、家は常に買わなくてもいいんです。賃貸あるんだから。ただ、その中で住宅購入をするという大きな意思決定するのはとても意志力がいります。50件内見に付き合っても、制約しないとエージェントは売上になりません。白馬の王子様症候群とも呼びますが「こんな理想の家があったらかいます」というスタンスの方には、なかなかどうして優先度が上がらないというのはあります。

そのため、外部要因的なお尻が決まってないにせよ、「いついつまでには決めたいと思っています」という仮でもいいのでいったん目標を決めるというのが重要なスタンスになります(仕事と一緒ですね)

具体例

これは投資用の場合なのですが、実需としても参考になります。こんなFAXを作って近隣の不動産会社にお送りしている人がいた例ですが、上記の例を抑えていますよね。もちろん送っただけでは何とも、という話ではあるので、かつ連絡のあったエージェントとコミュニケーションとりながら、情報を交換していくというのが大事です。かつ1人に絞ることもなく、複数の人とコミュニケーションを取りながら、とはいえ手間ではなるので、2-3名に絞っていく形になるでしょう。

ということで、なぜ優先度の高い顧客になるべきか、そして優先度の高い顧客になるのはどうしたらいいかを解説しました。今(多少改善されてきていますが)空前の売り手市場ということもあり、うまく買うにはより戦略的な動きが必要になってきそうです。ぜひご参考に。

それではまた。

※この記事はNewsPicksトピックス「ロジカル不動産」で連載された記事を引用しております。最新記事はこちらからお読みください。

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