見出し画像

噴火から1週間後

日本テレビから取材をしたいという連絡が入り、快諾した

日本のみんなはトンガの情報が全然入ってきてないだろうから、伝えれるならどんな方法でもいいから伝えたかった

あとでネットが繋がったときに確認したが
30分以上話したけど、流れたのは少しだった
しかも通信が弱く音声が良くない感じだった


ずっと携帯の通信がダウンしている

一度だけ、突然携帯がピロンピロン鳴って、見てみたらLINEやメッセンジャーに未読件数のバッジが付いたが、LINEの内容は読めなかった

メッセンジャーは返信を書いておくと、たまに繋がった時に送れていた

これもこの日だけ出来て、あれ以来全く繋がらなくなってしまった


問題視されていた飲料水は今のところ足りている
たくさん買いだめ出来ないように、お店には少ししか売っていないが、買うとお店の人がその分陳列しているようで、無くなりはしなかった

水道水は暫く止まっていた
23日日曜日に止まっていた水が勢いよく出たので、日曜日は洗濯不可だが、緊急事態だしと思って自己判断で洗濯した

旅行に行ってた分の洗濯物もあったので、全部で大きなカゴ3つ分たまっていた

干しても灰まみれになるが、
洗うしかないし、干すしかない
もう仕方ない

そして月曜日、また水が止まった

火曜日、少し水が出たが勢いが弱い

でもまだあと2カゴ分の洗濯物が残っていたので、桶で水を何度もくんで洗濯した


こうゆう時のシャワーは大変だ
水をくめる場所があって、そこで大きなペットボトル何個も水を入れて持ってくる

それを旦那が上から少しずつ水を落として、下で私たちは急いで洗う

先にリンスインシャンプーで泡泡になったまま、体も洗って顔も洗って、水を一気に頭から浴びて全部流す

泡が落ちてんのかどうなのか、気になる感じのまま終了
水は無駄遣いできない

そしてこの1週間、雨は一滴も降らなかった


電気は2日間ほど不安定だった
電気が落ちると、水も出なくなる
なぜなら、水道水の勢いはとても弱い為、勢いを出させるポンプを付けて蛇口から出てきている

そのポンプは電気で動いているので、電気が止まると水が蛇口から出てこれなくなるのだ



中心地へ行くと、車通りが多いためか、道路からだいぶ黒い灰が無くなっていた

国の清掃隊員が道路に積もった灰を履いて集めて、袋に入れてトラックに積んでどこかに運んでいた

お店の前の道や、病院の周りはかなりきれいになってきた

屋根に火山灰が乗っていると、風で舞うし錆びるので、みんな屋根に登って灰を落としていた

我が家も、高圧洗浄機で毎日家を洗った
灰を洗い流しても、また次の日には真っ黒になっている
風で灰が飛んできてしまう
ココナッツの木や、マンゴー、パンの実の木など、葉っぱにまだたくさんの灰が付いていて、それが風に乗って飛んでくる

掃除しても掃除しても真っ黒だった
コンクリートの上は水で流せるが、土の上は掃除が出来ない
何か方法を考えないといつまで経っても灰が消えない



道端に出ていた野菜のマーケットは10箇所以上あったのに今は2箇所しかやっていない
だがそれも灰まみれで買う気になれなかった

火山灰で野菜がやられてしまった
マーケットには、小さな玉ねぎと小さなキャベツ、あとはニンジンしか売ってなかった
ニュージーランドなどからの輸入野菜を待つしか無さそうだ



トンガタプ島は津波の影響よりも、火山灰の被害が深刻だった

農作物への影響や、火山灰を吸い込んだ人体への影響などが心配だった

日本にはトンガからたくさんのラガーマンが行っていて、今回連絡が1週間途絶えてしまったからみんなとても心配してたと思う

連絡が取れないのは辛いし、嫌な想像しちゃったり、不安で仕方なかったと思う


今回の災害は、たくさんの人が亡くなるというケースは逃れたが、離島の方では津波で家が流されてしまった人が結構いるのが辛い

トンガは貧乏な国なので、さぁ家を建て直そう!と簡単にはいかない


日本やNZから支援してもらった飲料水は、全部そういった島々へ送られた

たくさんの人が寄付してくれたお金や物資も
こういった島々で家を無くしてしまった人達へ届く事を願う

灰は重くてドロっとしてる

1日に何度掃いてもこのくらい出る

日本の自衛隊機、計4回来てくれたらしい

降灰で半分枯れたキャッサバ畑

街は黒い灰に包まれていた

路上マーケットはココナッツや芋ばかりで野菜が消えた

左の1店しか開いていなかった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?